『五等分の花嫁』第117話では、自分の気持ちを受け入れようとしてもできない五月の姿が描かれていました。
その一方で気になったセリフがあり、二乃・四葉・五月と風太郎のそれぞれが、“雪”というワードを口にしていたこと。
特に風太郎に関しては、3人と比べて口にした言葉の意味が異なっている印象です。
今回は第117話における“雪”の意味から、風太郎と五月が結ばれる可能性について考えて生きたいと思います。
二乃・四葉・五月が口にした言葉の意味
五等分の花嫁 第117話より引用
『五等分の花嫁』第117話の大まかな流れは、風太郎に好意を持っている自分を認めなくない五月の姿が描かれ、二乃と四葉が話し合う現場に風太郎と五月が聞き耳を立てているというもの。
その中で五月は、四葉が選ばれて然るべきと考えています。しかし自分の気持ちを自覚できておらず、風太郎と四葉が結ばれて欲しくないという想いを抱えている様子が顕著に描かれていました。
自分の気持ちを整理することができていない五月は、そのまま風太郎と接触することに。そこで口にしたセリフが、以下のようなものになります。
早いもので寒いところでは
雪が降っているそうですよ引用:『五等分の花嫁』第117話
さらに四葉、二乃と続いて同じようなセリフを残しています。
2人のセリフは五月と似たような意味愛合い持っていますので、引用するまでもありませんが、話の切り出しや誤魔化しなどに用いられていることが分かるでしょう。
四葉は風太郎から選ばれたものの、本当に自分で良いのか、自分よりも相応しい相手がいるのではないのかと、嬉しさよりも思い悩んでいる様子が強い様子。
その結果、いつまでも答えを保留にしており、特に二乃は悔しさもあってか、四葉に対して強くあたっている姿があります。四葉に対しての厳しい姿勢は、第117話でも明らかなものとなっていました。
ただ第116話において、四葉は三玖との話し合いで決心を固めたはずです。
その決断についてはまだ描かれていませんが、これから四葉ルートではなく、五月ルートに差しかかっているのだとすれば……すでに風太郎に答えを出している可能性が浮上してくることになります。
風太郎の“雪”発言には意味がある?
五等分の花嫁 第117話より引用
続いて触れておきたいのは、二乃・四葉・五月とは異なる意味を持った。風太郎の“雪”に関する発言。
ところで、風太郎と五月のセリフで印象的なのは、二乃と五月が喧嘩をしていた際、夜に2人で散歩をしていた時の五月のセリフです。
本当に
今日は綺麗な満月ですよ引用:『五等分の花嫁』第41話
この五月の発言に対して、風太郎は「勉強をした方がいい」とあしらっていました。これは五月のセリフに文学的な意味が存在しているためで、それは「I love you」というもの。
ここから分かるというよりも、そもそも風太郎は勉強が得意です。夏目漱石のエピソードまで熟知しているほどですから、第117話での“雪”に関しても、同様に意味を持たせているのではないかと考えてしまいました。
場面とシチュエーション、風太郎と五月の心境から考察してみると、とある風太郎の気持ちが浮かび上がってきたので紹介していきます。
積もり積もった気持ち
『五等分の花嫁』第117話のラストで残された、風太郎のセリフは以下の通り。
知ってるか?
寒いところでは雪が降ってるらしいぜ引用:『五等分の花嫁』第117話
ここでまず考えたいのは、“雪”とはどういった存在なのかということ。
暖冬でそういった景色を見ることも減りましたが、雪が降ると地面に積もっていきます。これを作中になぞらえるならば、さしずめ、五月の風太郎への想いといったところ。
それまで自覚できずにいましたが、第117話冒頭から風太郎への想いを感じさせる発言や行動が目立っています。知らぬ間に風太郎への想いが降り積もっており、気がつけば白銀世界になって、風太郎を意識するようになりました。
『五等分の花嫁』第117話を読めば、五月の抱えている想いは見えてきます。
ところが一方で、風太郎もまた五月への想いが降り積もっていったのかもしれません。
四葉を選んだ風太郎ではありますが、実際のところ「好きだ」とか「付き合ってほしい」というような、分かりやすい告白表現をしていません。そして返事を保留されている状況も相まって、風太郎は改めて自分の気持ちを見つめ直していた可能性があります。
あるいは、すでに四葉から返事を受け取っている事実が無きにしもあらず。
第116話で四葉は決断をしたような様子を見せていましたが、これは風太郎の申し出を断るというものなのかもしれません。
詳細は不明ですが、四葉がどのような決断をしたのかは、二乃とのやり取りで明らかになるでしょう。そこで風太郎はすでに話をされていたのかも分かり、五月が晴れて風太郎にアプローチできる状態へと進む可能性もあります。
四葉は風太郎を振っている?
五等分の花嫁 第117話より引用
『五等分の花嫁』第117話では、風太郎と四葉の接し方に違和感があります。
前回まで返事を保留にされていた風太郎ですが、そのことを一花に相談していた際、どうも落ち着きがない様子が描かれていました。しかし第117話において、四葉を前にして冷静だった姿が印象的です。
もしも振られていたのだとすれば、それはそれで上手く切り替えることができた風太郎が立派に見えます。そして四葉から離された内容を受けて、思うところがあったのかもしれません。
一方で四葉に関しても、風太郎を振った手前があるため、少し接しにくさという部分があったのかもしれません。答えを保留にしている状態であれば、なかなか面と向かって話すことができなかったでしょう。
食堂で会った際、四葉には風太郎との間に気まずさがあります。それぞれ二乃と五月から話を切り出されてしまい、同時に口をつぐんでしまった2人には共通の話題があったからこそ、なにも言い出せずにいたのかもしれません。
その共通の話題こそ、風太郎は四葉に振られた、というものではないでしょうか。
誰もいない教室で4人が再び一堂に会した場面でも、風太郎は五月とそのまま隠れて話を聞こうとします。四葉が二乃に話そうとしている内容と同じだからこそ、五月にも話を聞いて欲しいと思ったのでしょう。
四葉は返事と真実を語るのか?
もし風太郎が四葉に振られているという可能性があれば、そこから五月に気持ちが写っているようであれば、ただの浮気野郎なのかもしれません。
ただ四葉から返事を受け取ったことに加えて、これまでの真実を話しているのだとすれば、五月に気持ちがシフトしていくのも当然の流れとなるでしょう。
そもそも風太郎と五月は、誰よりも密接な関係にあります。
二乃と五月が喧嘩をして家出をした際、風太郎は二乃に拒絶されました。落ち込んでいる彼を励ますために現れたのは、零奈として現れた五月です。
これは四葉が五月にお願いをして、零奈として風太郎に接触してほしいと言っていたのは周知の通り。結果的には五月が風太郎を励ましているのですから、風太郎は零奈こと五月を意識する可能性があります。
また家族旅行においては、偽五月を探し出すために2人で結託していました。裸の付き合いとまではいきませんが、一気に2人の距離が縮まった印象を受ける場面です。
夏休み期間中のプールについても、五月は風太郎を姉妹から遠ざけようと行動した結果、逆に2人の距離が近くなってしまうことに。
なによりも、風太郎と五月は家庭教師という間柄において、一花・二乃・三玖・四葉よりも深い間柄にあって、2人きりで勉強していたシーンがあります。
もちろん、四葉は自分が6年前の京都で出会った少女だと打ち明ける可能性もあるでしょう。零奈のくだりがありますので、正体を明かさずには話が進みません。
たとえ四葉から口にしなくても、五月から風太郎に告げられる可能性があります。
いずれにしても、零奈が誰なのかを知った風太郎は、様々な状況で支えてくれた彼女に特別な想いを抱えているでしょう。それが五月だと知り、彼女への想いを一気に肥大化させて、恋する気持ちを自覚しても不思議ではありません。
まとめ
五等分の花嫁 第117話より引用
果たして風太郎の“雪”に特別な意味が込められているのか分かりませんが、いずれにしても二乃と四葉の会話から、大きな動きを見せていく可能性があります。
それまで五月が恋で苦しむような様子がありませんでしたから、この先、彼女がどのように過ごしていくのかも見どころに。
もし第118話から急展開を見せれば、かなり印象が変わってくるでしょう。作品の評価にも大きく影響しそうな部分ではあります。
果たしてどのように推移するのか……第118話の公開が待ち遠しくて仕方ありません。
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