『五等分の花嫁』第118話は、二乃と四葉が直接話し合う場面を、風太郎と五月が聞き耳を立てている様子が描かれました。
四葉がどのような決心をしたのかが注目される一方で、五月が心に抱えている風太郎の想いがどうなっていくのか……内容次第では大どんでん返しが待ち受けることに。
さっそく『五等分の花嫁』第118話の感想や考察をまとめていきましょう。
第118話の感想
五等分の花嫁 第118話より引用
『五等分の花嫁』第118話のトピックスは、大きく2つになります。
まずは四葉の決意が語られることになりますが、風太郎に選ばれたという事実は彼女にとって長年の想いが実ったもの。だからこそ、正式に付き合うことを選びました。
しかしそれは姉妹を傷つけてしまうかもしれません。四葉にとって姉妹は風太郎と同じくらい大事な存在ですから、傲慢なのでしょうが、両方を選んでいくと決めています。
姉妹の中で四葉を認めようとしていないのは、あと二乃だけでした。
そんな彼女に対して四葉は、自分が風太郎をどれだけ想っているのかを見ていてほしいと願います。自分の風太郎への想いは、姉妹の誰よりも負けない強いものであることを見てほしいと、二乃に強く言います。
二乃はその言葉を聞いて、納得する一方で宣戦布告をしながら、さらには憧れを吐露。
二乃はずっと姉妹の関係が続くことを願っており、それはいつまでも変わらない恒久のものだと信じていました。しかし四葉から自立していくことになり、他の姉妹も続いて自分の足で歩んでいくように。
そんな姿を見て取り残された気持ちになったというのは、二乃と五月が喧嘩をした際のエピソードを振り返れば分かるでしょう。
しかし諦めの悪いところが二乃らしいというか、少しでも隙を見せたら風太郎を奪うと宣言。四葉の目の前、さらに本人が聞き耳を立てているなかで言い放っていますから、決して冗談ではないことが窺えます。
さて、一方で五月の気持ちについては、結論から言えば自己解決しました。
原因は四葉が迷っている様子があったためで、そんな中で彼女の心の奥底で「自分にもチャンスがあるのではないか」という邪神があったのでしょう。
ただ真面目な性格をしている五月ですから、四葉と風太郎それぞれの想いを知っている状況から、自分が略奪愛をするということに抵抗感のようなものがあったはず。さらには、風太郎を好きになってはいけない、とまで思っていたかもしれません。
しかし二乃による略奪宣言を聞いたことにより、1つのモヤが晴れました。五月は風太郎のことを好きのままで良いのだと結論づけているのかもしれません。
そして四葉の決意を耳にしたことによって、ようやく五月は心から風太郎に「おめでとう」と言えるように。それは家庭教師と教え子というパートナー関係ではなく、純粋な友達としての“祝福”です。
今になって明かされる五月の想い
五等分の花嫁 第118話より引用
第118話では、正式に風太郎と四葉が付き合うことになったと見ていいでしょう。前回の流れから略奪展開も見えましたが、四葉の想いが語られたことで規定路線へと戻っていきます。
四葉が作中で話した想いは、特筆すべき部分もないでしょう。というよりは、五月が抱えていた思い出のインパクトが強すぎて、個人的には霞んでしまっています。
五月のスマホ背面には1枚のプリクラが貼られており、それは風太郎とらいはの3人で撮影したもの。それは『五等分の花嫁』第2巻 第7話まで振り返ったものです。
風太郎に渡したお守りの正体
『五等分の花嫁』の謎の1つに、「お守りの中身」というものがありました。
コミックス第6巻 第42話では、四葉に代わって零奈として風太郎に接触する五月が描かれていました。そこで五月は、以下のように述べています。
自分を認められるようになったら
それを開けて引用:『五等分の花嫁』第6巻 第42話
家庭教師としての自分に悩む風太郎を励ますために現れた五月、しかしそれは四葉に代わって……というシーンになります。
これまでずっとお守りの中には何が入っていたのかという疑問がありましたが、その正体は3人で撮ったプリクラでした。
もし風太郎が中身を空ける日が来たのであれば、花嫁は五月になっていたに違いありません。しかしお守りは川に落ちた時に失くしており、五月の想いと同時に流されてしまいました。
興味深いのは、彼女のスマホにも同じプリクラが貼られていたということ。いつから貼っていたのかは定かではありませんが、かなり前から風太郎を心の奥底で意識していたということになります。
零奈として初めて接触した日から始まり、修学旅行前には再び零奈として現れ、夏休みのプール等々、あらゆる場面で五月は風太郎と2人きりのシーンを作りました。
五月自身の気持ちとしては友達として助けたいという想いがあったのかもしれません。しかし自覚できない本心では、風太郎に振り向いて欲しいという想いがあったと考えると、それはとても感慨深いものに変わっていきます。
これからの『五等分の花嫁』はどうなる?
五等分の花嫁 第118話より引用
四葉の想いが改めて聞けたこと、そして五月の気持ちにも区切りが付けられたため、いよいよ『五等分の花嫁』がクライマックスへと差し掛かってきたと感じるばかり。
もはやこれ以上の考察もできなくなりそうですが、これからの『五等分の花嫁』を予想していくと同時に、残された謎についても考えていきましょう。
姉妹それぞれの想いに一区切り
第118話が公開されたことで、五つ子たちそれぞれの気持ちがようやく区切られました。
一花の区切りが一番早く、修学旅行の一件から女優業の専念を選んだ時点。次に第116話での三玖は、「自分を好きになれた」という結論で、気持ちの整理をつけていました。
そして今回の第118話において、二乃と五月の2人の気持ちが区切られています。とは言っても、二乃に関しては風太郎と四葉の関係を認めつつも、チャンスがあれば奪っていくと宣言していますが……。
また四葉に関しても、ようやく天秤にかけられた風太郎と姉妹に対して決断をします。両方を選ぶというのはワガママな気もしますが、それは五つ子の誰もが同じところかもしれません。
一方で風太郎に関しても、気が気でない状況から解放されることに。
一個人としては、風太郎が零奈の正体や6年前の京都の少女を知った時、どんな反応をするのかに興味があります。零奈に関しては、すでに修学旅行前に気持ちを区切っていますから、四葉との関係を改めて知った時の反応が気になります。
ここから先は、風太郎へのネタ晴らしが描かれていくのか……。それとも2人のデート模様なのか、受験勉強や高校最後のテストに向けて動きだした6人の様子が描かれていくのか……。
最終回が公開されるまでの間、改めて付き合うことになった風太郎と四葉ではありますが、6人で過ごす時間がどのような様子なのかが気になるばかりです。
「鐘キス」の真実が明かされるのか?
さて、『五等分の花嫁』最大の謎になってしまった「鐘キス」は、いまだに答えが明かされていません。個人的には、最終回まで明かされないのでは……と戦々恐々しています。
これまでの物語を逆算していけば、ほぼほぼ四葉なのでしょう。「鐘キス」をした2人は結ばれるという伝説がありますから、これが規定路線になります。
ただ伝説はあくまで伝説であることから、必ず成就するとは限りません。あくまで成功例が多く報告されているだけで、その影には失敗例も必ず存在するもの。
それゆえに、「鐘キス」の相手が五月だという可能性も残されたままに。
前述のように、五月はかねてから風太郎への想いを抱えていたことが明らかです。表面上あるいは意識的に友達として接している彼女ですが、無意識では好きという感情で動いていますので、可能性がまったくないわけではありません。
「鐘キス」のネタバレは、春場ねぎ氏のセンスに委ねられていると言えるでしょう。
王道のラブコメをゆくならば、あるいはロマンティックな演出をするならば、「鐘キス」の相手は四葉にするべきです。しかし現実的な路線を求めていくならば、五月だったということも可能に。あるいは、他の姉妹でも良いでしょう。
『五等分の花嫁』という作品にどこまでリアリティを盛り込んでいくのか……とにもかくにも、「鐘キス」の謎を早く明かしてほしいばかりです。
まとめ
五等分の花嫁 第118話より引用
『五等分の花嫁』のストーリーも、ようやく落ち着きが見えてきました。あとは風太郎と四葉の結婚式を待つばかりといったところでしょうか。
それにしても、五月が抱えていた感情には驚かされてしまうばかりです。夏休みから様子がおかしくなり始めましたが、その理由も明らかになったことでスッキリしました。
友達として素直におめでとうと言えたのは、個人的に『五等分の花嫁』ベストシーン上位に入ります。とてもキレイであり切なくもあり、風太郎と五月という関係が貫かれたシーンではないでしょうか。
風太郎と四葉の関係を改めて打ち明けるのか、「鐘キス」の相手は誰なのか……。残り何話が用意されているのかが分かりませんが、まだまだ『五等分の花嫁』に楽しめる要素があるため、引き続き最新話公開を待ち焦がれるとしましょう。
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