『五等分の花嫁』第113話では、風太郎が五つ子から1人を選ぶことに。長かった学園祭編もクライマックス、さらに言ってしまえば、『五等分の花嫁』の物語が完結に近づいています。
果たして風太郎は誰を選んだのか、その直前はどのように過ごしていたのでしょうか?
誰もが気になる『五等分の花嫁』第113話の感想と考察をまとめていきます。そしてこのまま、大団円へと進んでいくのか……そのあたりについても考えていきましょう。
第113話の感想
五等分の花嫁 第113話より引用
『五等分の花嫁』第113話において、最大のトピックスとなった「風太郎が選んだ相手」。選ばれたのは四葉であり、彼女の6年越しの想いが実った形となりました。
しかし個人的に、それ以上のインパクトがあったのが武田の言葉。
風太郎は五つ子がそれぞれ待機する部屋に行く直前、友人である前田と武田の2人と過ごしていました。2人から追求される様子があるなど、初期のころの風太郎を思い返せば、大きく成長したなと感慨深いものがあります。
その中で武田は、このようなセリフを残しました。
ふと気になったんだけど…
一体 彼女たちの誰から見分けられるようになったんだい?―五等分の花嫁 第113話より
ハッとさせられました。たしかに彼の言葉通りで、風太郎はいつから、誰から見分けを付けられるようになったのでしょうか?
五つ子を見分けるためには、“愛”があれば可能だとありました。風太郎曰く、これはトンでも理論ですが、五つ子たちをそれぞれ見分けている人たちは、いずれも彼女たちへの“愛”が存在していることが窺えます。
実際に前田に関しても、林間学校直前に一花とダンスを踊ろうと誘っていました。彼は一花に話しているつもりでしたが、違和感を覚えていた様子が描かれています。
それでは風太郎の場合、どうなのか……。第2話において、家庭教師として初めての仕事の様子が描かれていますが、リビングにやってきた四葉の名前を不安げに呼んでいます。
このときはまだ、四葉は困っている人を見過ごせないキャラクター程度の認識でしたが、後に6年前に出会った少女であることを知ると、各シーンが感慨深いものとなりました。
一方で五月にも同様のことが言えます。彼女の場合、クラスメイトや初対面で与えてしまった印象もあって、見間違えることができなかったのかもしれません。実際に、二乃に一服盛られた後、タクシーでハッキリと五月を認識しています。
いずれにしても、五つ子を見分ける方法=愛というのは重大な手がかりだったことに。鐘キスも相まって、家族旅行でのエピソードはかなり濃い内容だと窺えます。
話を第113話に戻すと、武田の発言を受けた風太郎は黙秘権を行使しました。つまりは、必ずどこかのタイミングで最初の1人目が見分けられたということ。
四葉に関しては6年前に会っていますから、彼女が最初に見分けられたという事実があっても納得がいきます。それは風太郎からすれば、うろ覚えや既視感なのでしょうが、いずれにしても武田の発言は的確だったと言えます。
風太郎が選んだのは“四葉”
五等分の花嫁 第113話より引用
『五等分の花嫁』第113話というより、作品の大テーマである「風太郎がだれを選んだのか」という部分がついに判明しました。
これでクライマックスまで突き進んでいくのかと思いましたが、やはり考察をしている身としては、ここで一旦待ったをかけたいところ。
メタ発言にはなりますが、『五等分の花嫁』第113話はコミックス14巻に収録される最初の部分で、まだ残り8話ほどが残されているかもしれません。
となれば、選ばれた相手=四葉=花嫁が本決まりではない可能性も出てくるでしょう。
実際に四葉の行動も気になる部分がありますので、このあたりをじっくりと考えていくことにします。
保健室を出ていた理由
第113話において一番気になったシーンは、四葉が保健室にスマホを取りに戻っていたという部分。そこでタイミング良く風太郎が現れた、という描写になっています。
もう答えが出ているようなものですが、四葉は最初から保健室にはいない予定だったのでしょう。それはすなわち、風太郎の選択を拒否していることになります。
学園祭編での四葉の行動を振り返ると、後夜祭までにどのような決断をしたのかが見て取れます。風太郎にキスをしたのは、彼への想いを断ち切る意味だったのではないでしょうか。
四葉は「最後の思い出づくり」のためにキスをしました。“最後”というのは学生生活ではなく、風太郎への気持ち指しているはずです。それは彼女にとって思い切った行動で、直後の涙を流すシーンからも勇気を振り絞ったことが窺えます。
風太郎の気持ちを無下にすることになりますが、それは四葉の重大な決断です。
自我を確立した四葉
四葉の考察に関して、彼女だけはイニシャルに“i”が存在していないというものがあります。これは大変興味深いもので、「“i”がない=“愛”がない」となり、風太郎が彼女に対して愛(=i)を与えるというものでした。
しかし個人的にはそこから昇華させ、“愛”ではなく“I”なのではないかと考えています。
英語の一人称である“I”は、言わずもがな「私は」という意味。“I”が無いということはつまり、自分が無いということであり、それは四葉そのものを表していると言えます。
四葉というキャラクターは、自分よりも他人を優先する性格です。また、風太郎からお礼をしたいと言われても、何が欲しいのかを自分でも分かっていない様子がありました。
さらに言ってしまえば、四葉は風太郎に対してどうしたいのか整理がついていない状態でもありましたから、やはり個人の意思が確立されていない状態だったと言えます。
しかし学園祭編を通じて、四葉はこれからをハッキリとさせました。それは個人の確立と言えるもので、一花の助言の通り、自分のやりたいことを見つけることができたことに。
具体的に何をやりたいのか、それは第114話以降で触れられることに期待したいところ。そのためには風太郎が邪魔とは言いませんが、もう迷うことがない彼女ですから、保健室から出ていったことが窺えます。
四葉にも選ぶ権利がある
四葉は自分が選ばれるとは予想だにしなかった様子。しかし実際に風太郎に選ばれたのは四葉で、他の姉妹たちもその事実を受け入れていました。
ただ前述しているように、四葉は自分自身を手に入れています。それは風太郎との決別であり、前に向かって進もうという決断。
そこに風太郎が現れたのですから、四葉は自分で決めたことに迷う状況となりました。
姉妹で決めたこととはいえ、四葉には彼の選択を断る権利を持っています。決して姉妹の決定が絶対ではありませんし、風太郎の決断がそのまま確定してしまうと、残りの話数的にも上手く行き過ぎているというもの。
そこで関わってくるのが、選ばれなかった姉妹たちでしょう。「四葉に断られたから○○を選ぶわ」では、今まで積み重ねてきたものが水泡に帰しますから。
風太郎の決断を断ろうとする四葉を説得するのは、彼女との深い関わりを持っている一花と五月の2人。
一花は四葉が選ばれることをほのかに分かっていました。そして女優業を本格化させる際に、彼女に対して「やりたいことをしなよ」と助言を送っています。
五月は彼女のお願いにより、零奈として風太郎を支えました。風太郎にとって6年前の少女がどんな相手なのかを知っているだけに、四葉の背中を押すのは間違いないでしょう。
二乃に関しては、修学旅行において「誰が選ばれても祝福する」と宣言しています。負けた悔しさはあるものの、四葉を祝福しようとしますし、選ばれなかった自分たちの気持ちを用いて説得するはず。
ところが、三玖の場合はどうなのでしょうか?これまでに風太郎と四葉の関係性に関わっているシーンがありません。どちらかといえば二乃と同じ気持ちであることが想像できますが、何か1つ波乱を起こしそうな予感があります。
とにもかくにも、四葉は風太郎に選ばれました。後は四葉がOKをするのかという部分が焦点になり、その内容次第で物語はあらゆる可能性へと進んでいくことになります。
まとめ
五等分の花嫁 第113話より引用
『五等分の花嫁』第113話は、ついに風太郎の決断が描かれました。
しかし四葉が保健室から出ていったという様子を見ると、風太郎に選んでほしくないという想いが見られます。ただその思惑は叶わず、風太郎と対面してしまうことに。
また、風太郎は四葉を選んだというよりも、6年前に出会った少女であるかを確かめたいというのもあるかもしれません。これは可能性が低いでしょうが、考察して一応記しておきたいと思います。
次回は風太郎に選ばれた四葉を中心に物語が進むのか、それとも選ばれなかった姉妹の様子が描かれるのか……いずれの内容も気になって眠れません。
ラストまで残り少ないですから、毎週欠かさずに考察を続けていこうと思います。
コメント
みつおさん、いつも興味深い考察
楽しく拝見させていただいております。
今週の113話、多くの三玖推しは絶望したようですが、
私はむしろ、今回の話でやっとこれまでの考察に
確信を持つことができました。
花嫁は三玖です。
まず、もっとも確信を持つ要因は、今回の話に前田&武田コンビが登場したということです。
ご存知のように戦国武将という要素は、風太郎と三玖をつなぐ重要なテーマです。
3話を見ると、風太郎とミクの間を戦国武将が繫いでくれるコマがあります。(重要)
人々はねぎ先生がいつの間にか戦国武将コンセプトを忘れたのではないか、と言いますが、
実際はそうではなかったんです。
まさにこの前田と武田こそが三玖と風太郎を繫いでくれる戦国武将でした。
最初は3巻の前田の告白エピソードです。
この時、前田は三玖に「独り占め」という作品全体を貫く重要なキーワードを知らせ
三玖を覚醒させます。
二つめは、シスターズウォー です。
三玖は風太郎に発見される前に逃げようとしますが、
武田は三玖を発見し、コスプレに興味のない風太郎を説得して
二人が楽しい時間を過ごすのに大きく貢献します。
三つめは、学園祭です。
男子たちを説得するためにたこ焼き屋台を訪ねた三玖は
そこでパンケーキのリーダーという理由で
追い出されるところだったけど、前田の配慮で試食をすることができました。
そして女の子たちと仲直りを提案しますが、再び反発する男子たちに
今回は武田が男子たちの本音を暴き出し
三玖の交渉が有利になるようにサポートしてくれます。
そして最後に113話です。
ここで、前田は「一花だけはなぜかわからないけど区別することができる」と言って
風太郎は、何か心当たりがあるような顔をします。
私はこのシーンでスクランブルエッグ7の
「なぜか一瞬お前が三玖に見えた」という
風太郎の台詞が浮かびました。
それに続く前田の決定的な台詞
君はいつから彼女を区別できたのかという問いに
風太郎は何も言えませんでした。
そして黙秘権を行使する風太郎に前田は
「今夜、告白しに行く。お前も覚悟決めやがれ」と言って
最後に背中を押してくれます。
次に気付いたことは、ニノと三玖が抱き合っているシーンで
やっと三玖が今まで不可能だと恐れていたことが分かりました。
多くの人は、三玖が既に風太郎の心の中に四葉がいることに気づいて
もはや自分が割り込む余地はないと諦めて
「この恋は成就不可能」だと思ったのではないかと推測しましたが
実際はそうではなかったんです。
三玖がもっとも恐れていたのは、すなわち「姉妹たちとの絆が千切れること」でした。
また、それは風太郎にとっても、もっとも恐れるものであります。
三玖は前田から「独り占め」を学びましたが、
バレンタインデーの時ニノが「独り占めするな」と文句を言ったら
「まだしないよ」と言います。
そして修学旅行の時、告白直後、後ろに隠れている姉妹たちに
気づいて「やっぱり家族のみんなが好き」と言います。
この二つのシーンでは、いつかは「独り占め」するつもりだけど
今はまだ姉妹たちとの縁も大事だと思っていました。
しかしこれはやがて「この恋は成就不可能」という
ネガティブな結論に至ってしまいます。
話は修学旅行の後、風太郎への気持ちを諦めた一花が
失恋と三玖に対する罪悪感などで家を出て
女優業に専念すると決めた時に遡ります。
他の姉妹たちは仕方ないと納得する雰囲気でしたが、
既に三玖は一花が家を出る理由に気が付きました。
「自分といるのがまだ辛いか」と直球を投げ
一花もそれを認めます。
最終的には風太郎と三玖、二人の活躍で一花は再び
家族のもとに帰ってくるようになりますが、この事件により、
二人に「自分たちが近づくとその分、今まで平穏だった姉妹たちの関係が疎遠になる」
という危機感が生まれます。
これはアクアリウムデートで一花の話題が出る途端
突然口数が減った二人の気まずい雰囲気から窺うことができます。
そして学園祭が始まって、教室に一花が入ってくると
他の姉妹に比べて非常にうれしそうな三玖の表情からは
何よりも家族を大切にしていることが窺がえます。
そしてこの日、風太郎は一花に一足先に
誰も選ばないことを知らせます。
風太郎は三玖と同じく、姉妹たちの関係が疎遠にならないためには
「自分が誰も選ばない方法しかない」と思っていたんです。
ちなみにこのシーンは前にニノが家出した時に
「あんたさえ来なかったら」と泣きわめいて
その言葉を聞いた風太郎はとても悩んだエピソードを連想させます。
一花は三玖のために風太郎への気持ちを諦めたというのに
姉妹たちを気遣って三玖の気持ちを拒絶しようとする風太郎に対して
女としての屈辱と長女としての怒りで風太郎のほっぺを平手で叩いてしまいます。
翌日の夜、四葉が倒れて、再び会った一花と風太郎は
昨日の件でまだ気まずい雰囲気でしたが
最後に長女らしいことをするため
戸惑う風太郎の背中を押してくれます。
一方、風太郎の助けなしに単独で男たちとの和解ムードを引き出すことに成功した三玖は
もしこのまま、今まで不可能だと考えていた男女の関係が修復されたら
自分と風太郎が結ばれても、同じく不可能だと考えていた姉妹たちとの縁も
修復できるのではないか希望を持つけど、
たこ焼き店が燃えてしまい、懐疑を抱くことになってしまいます 。
そして次の日には、竹林に飛び出す四葉を見て
さらに心が複雑になり、半ば諦め状態になります。
しかし、2日目の夜に一花が風太郎の背中を押してくれたように
同じ2日目の夜に今度はニノが三玖の背中を押してくれます。
「後で皆に報告するとつもりだった」
この内容は多分3日目の夜、風太郎に最終選択をさせることであり、
「あんたも今の内にそろそろ覚悟を決めなさい」みたいな話だと思います。
そして3日目。
とうとう覚悟を決め、もう何の迷いもなくなった三玖はまさしく無敵。
心のリミッターが解除された三玖は見事に男女の葛藤を解決し、風太郎はそんな三玖に
「今まで自分は勝手に諦めていた、男女の修復は難しいだろうと思っていた」と打ち明けます
ここで、男女間の修復はすなわち姉妹との縁の修復を意味するものでもあり
修復は不可能だろうと勝手にあきらめていた風太郎は
弟子である三玖にむしろ自分が教えられたと頭を下げます。
この時、三玖は、今まで自分の精神的支柱である風太郎を越えて
最終的に師匠と弟子という観念からの脱却することになります。
三玖はそれを聞いてやっと待ち望んだ答を聞いたかのように満足そうな笑顔で
そのまま風太郎に抱きついて今までずっと我慢していた気持ちを一気に解放し
完全に迷いを捨てることになります。
そして最後に、五希です。
これまで五希は理解しがたい行動で多重人格、奇行種呼ばわりする人も多かったんですが
実際、五希は作品の序盤から、本当に一貫したキャラで
決して憎めないマスコットでありキューピッド、審判、仲裁者の役割てした。
上記の前田&武田コンビと同様に、彼女は三玖と風太郎の仲に多大な貢献をします。
それを念頭に置いて読み返してみると、五希が決して奇行種などではないことが分かります。
まず、2巻の祭りのエピソードで
「俺たちの関係は何だ」という風太郎の質問に
「あなたはその答えを既に持っている」と答えます。
その直後、風太郎は織田社長から三玖を取りもどし
自分たちの関係を「パートナー」だと言って
「ただの知り合い」と言われ、傷ついた三玖は非常に喜びます。
そしてスクランブルで三玖の傷を見て偽五希の正体に
気付いた五希は、三玖から風太郎が好きだという話を聞いて
心から喜んで、三玖と風太郎の話し合いの場を設けて
二人の仲が近づくように決定的な貢献をします。
アクアリウムデートでは
三玖から大学に進学しないと言われ残念そうな風太郎に
五希は「調理師の道を選んだ三玖との出会いが
すべて無駄でしょうか」と聞いて風太郎はそれを否定します。
そんな風太郎に頬笑ましい顔で
「たとえ失敗(=失恋)が待ち受けていたとしても姉妹のみんなは、あなたとの出会いを
後悔することはないでしょう」と励ましてくれます。
その話を聞いた風太郎は、三玖を思い出しながらようやく大きな決断をします。
学園祭当日、
五希は風太郎に「この難問を解くまで随分時間がかかりましたね」と軽いジャブを入れます。
そして運命の113話。
五希は特に意外でもない、むしろ最初からこの答えを知っていたかのように
「上杉君、これからですよ」と二人の未来を応援します。
「あなたと三玖ならきっと姉妹の絆が傷つかないように上手くできる」と確信している様子です。
ちなみに五希が京都で四葉のためにいろいろ行動したのは
三玖とは違って、恋愛的な意味じゃなくて
純粋に過去を清算する手助け的な意味だと思います。
また、四葉が鐘キスをしたという説が有力ですが
その根拠として9巻で風太郎は、一花、ニノの唇を確認して
その後、四葉の顔を近くでじっと見つめるシーンの後からは、
唇確認をもうしない描写で、この時点に風太郎は
すでに四葉が鐘キスの犯人だと確信した…という説ですが。
この説は102話のベンチで横になっている一花の唇を再びじっと見つめて、
「お前もその中の一人だ」と言う台詞で風太郎はいまだに鐘キスの犯人を
確信していないということで論破さまれす。
そもそも四葉の伏線というものは
そのほとんどがマクガフィン、もしくはミスリードを誘導するメタ的なものばかりです。
(四つ葉のクローバー、エメラルド、ナポレオンなど)
…とまあ、とりあえず考察は以上です。
信号灯とかインタビューの内容みたいなメタ的な要素、
それ以外にも花嫁が三玖であることを示す伏線はまだまだたくさんありますが
全部書いたらマジで論文になっちゃうので今回はここまでにします。
今日でねぎ先生のツイーターのコメントは4000件を突破し、
五等分の花嫁は、全世界中のサブカルチャーコミュニティで
今、もっとも熱い論争が繰り広げられるラブコメ作品になりました。
多くの人々は、特に四葉押しの方々は、まさにお祭り気分で、さっさとこのままきれいに納めることを望んでいます。
一方、三玖押したちは、まさかこんなにも作品内で特別扱いされた可愛くて愛らしい、努力派ヒロインが
特別な失恋描写もなく、ニノと一緒にセットで処分されることに希望を失い、毎日地獄のような日々を送っています。
しかし四葉押しの方々には大変お気の毒なことですが
本当のミスリード要員、フェイクヒロインは四葉だったのです。
結局、ねぎ先生は今、人々が騒ぐように
恋愛レースに参加して熱い競争をし、時にはお互いを
励ましてくれた一花、ニノ、三玖を、
ずっと逃げてばかりで持っているのは
ただ後半になって明かされる曖昧な伏線だらけの四葉が花嫁になるための
舞台装置、踏み台、ピエロにするつもりではなく
三玖と風太郎が結ばれる瞬間をよりドラマチックで感動的な
最高のグランドフィナーレにするための
最後の大嘘であり、三玖押したちの愛と信頼を試しているのです。
さらに、ここでもっと拍車をかけるために
あと1巻で完結という重大発表を奇襲的に告知することで
どんでん返しは難しいだろうという暗示を与えて
三玖押したちに一度、深い喪失感と絶望を味わわせます。
(ねぎ先生は以前、インタビューで読者たちにも自分が
「魔法先生ネギま」で経験した喪失感を味わわせたいと答えました。)
これらの伏線に気付いたとき、あまりにも衝撃的で鳥肌が立ちました。
少し早いですが、私はねぎ先生こそが、今のラブコメ界において新たな覇者であり
五等分の花嫁はラブコメ界の特異点だと思います。
では、同じ三玖押し同士
来週を楽しく待ってみましょう。
114話の考察レビューも期待しています。
それでは…