『五等分の花嫁』第106話「最後の祭りが三玖の場合②」では、2日目からの三玖の様子が描かれました。最後には倒れたような瞬間が見られましたが、心労が重なっていたことが窺えます。
そして三玖回2話目の気になる点が、「風太郎とキスをするのか」ということ。私個人としては、「いつ」風太郎とキスをするのかで、今後の三玖の花嫁の可能性が大きく変わると考えていました。
果たして三玖は学園祭の残り時間をどのように過ごしていたのか。あまり風太郎と関わる時間が少なかった点も注目で、三玖の気持ちもどのような内容になっているのかが気になるばかりです。
さっそく『五等分の花嫁』第106話の感想と、今後の展開の予想と考察をまとめていくことにしましょう。今回は三玖推しの主成分が多めになっているかもしれませんが……。
三玖の集大成となった第106話
五等分の花嫁 第106話より引用
第106話の大まかな感想は、「三玖の集大成」というものです。
物語序盤から風太郎への気持ちに目覚め、修学旅行では告白を誤魔化してしまうなど、モヤモヤした行動が多かった三玖。恋に挫けそうな場面もありましたが、それでも立ち直って風太郎を一途に思い続けてきました。
卒業後の進路についても、三玖は進学ではなく料理学校に通いたい意思を固めています。これは風太郎の「次の道を見つけてこその卒業」という言葉に合うものでしょう。
学園祭編では風太郎への想いはもちろん、三玖が料理の道に進みたいという想いも現れ、さらには喜怒哀楽の様々な感情が描かれている内容となっています。
そんな三玖のすべてが詰まった第106話「最後の祭りが三玖の場合②」の内容について、まずは簡単に振り返っていくことにしましょう。個人的に抑えておきたいのは、大きく3つのポイントになります。
母親の味に似たパンケーキ
二乃編から気になっていたのは、マルオがパンケーキを食べたときの表情が曇っていたということ。三玖が作った料理や生地作りのミスなどを挙げましたが、それらの予想を覆す後味の良い内容でした。
先に確定させておくと、学園祭2日目で倒れたのは四葉・五月のどちらかとなりました。そのお見舞いに駆けつけたのかは定かではありませんが、夜の病院にやってきた三玖の姿が描かれています。
そこで二乃から報告された内容があり、それが「母親の作るパンケーキの味」というもの。マルオはマズさで表情を曇らせていたのではなく、懐かしい味に涙をこらえていたことが分かりました。
そして、母親のことが大好きな五月も涙を流している様子が描かれています。彼女の魂胆としては、パンケーキを食べたいという目論見だったでしょうが、三玖の作った試作品のパンケーキで想いもよらない感情がよみがえることに。
しかしこれが、学園祭の五月編で大きな伏線となる可能性が高くなります。
- 五つ子の実父登場説
- 五つ子の誰かが倒れた
私の考察記事ではこの2点を執拗に取り上げていますが、いまだ答えが出ていません。
母親を思い出すというのは、五月にとって辛いできごとである可能性があります。まずは三玖のパンケーキで母親のことを思い出すことに。そして、実父が登場したことで五月は酷く動転することになって、それが倒れた原因へと繋がっていくのでしょうか?
ここにきて零奈についての描写が多くなってきています。まだまだ母親との想い出や関連したできごとに触れる内容が出てくると思いますので、注目してみたいところです。
クラスの関係を修復させた
初日の終盤、男子チームのたこ焼き屋が出店停止になり、三玖が不調になったところで第105話が幕を閉じました。
三玖の心理としては、クラスがパンケーキとたこ焼き屋で分裂してしまったことが尾を引いており、その原因が自分にあるのではないかと考えていた状態に。ネガティブに考えがちな三玖らしい思考で、助けを求めるかのように風太郎を探していたのも印象的です。
しかし今回の三玖は違っていました。上記にある通り、マルオの発言が大きく前を踏み出す一歩となります。
三玖は模擬店の中心に立つ男子と女子を屋上に呼びつけ、「仲良くして」と一喝。これには居合わせた3人だけでなく、読者すらも驚いたのではないでしょうか。
そのまま思いの丈をぶちまけていく三玖、感情のままに想いを伝えていく三玖が描かれており、理想とする方向へと持っていくことができました。
風太郎は人間関係を円滑に進めることができておらず、そんな彼ではありますが、もはやクラスの関係を修復することはできないだろうと感じていたほど。
「不可能を可能に」という前話の流れを実現して、最優秀売上を獲得する展開も大きく見えてきました。
前回の考察では「涙ながらに」三玖がクラスを1つにまとめると予想しましたが、その逆をいく展開でしたね。しかし男子たちが陰で宣伝活動をしていたことが明らかになり、この事実が三玖を後押ししたという点では、及第点の考察と自己評価してみます。
風太郎への気持ちがハッキリと前に
第106話全体的に見て、三玖の風太郎への気持ちが存分に表れていました。冒頭では風太郎に助けを求めている様子で、これはどちらかといえば前向きな気持ちではありません。
しかし学校の屋上では、溜まっていた感情、もしくは鬱憤が爆発したことにより、風太郎への気持ちや想いも同時に爆発してしまうことになりました。
三玖から風太郎を押し倒し、半ば襲っているような形でキスをした三玖。ジタバタしていた風太郎でしたが、それでも三玖を離れさせることができていません。
修学旅行編の告白を例に取ってみれば、三玖は押しが弱い女の子です。そんな彼女が風太郎を押し倒してキスをする……そして、ありのままの気持ちを打ち明けている様子を見れば、三玖の気持ちが明らかな前進をしていることは間違いありません。
もちろん、風太郎の「遠慮するなよ」という言葉を受けてからの大胆な行動ではありましたが、それでもクラスの修復に成功した三玖の表情はいずれも明るく、暗さを一切感じないものとなっています。
それまでどこか、気持ちに整理をつけても不安のようなものが付きまとっている雰囲気を感じられる三玖。しかし第106話以降からは、辛いことがあっても明るく前に進んでいく彼女が見られるのかもしれません。
三玖のキスが一花・二乃と異なる点
五等分の花嫁 第106話より引用
学園祭編において、最大の見どころになっているのが風太郎とのキスです。
ここまで一花・二乃のキスが描かれましたが、三玖については2人とは異なるのではないかという印象を受けました。そうなれば、両者の花嫁の可能性についても大きく変化することになります。
そこで第106話で描かれた三玖のキスについて考えていきましょう。三玖に花嫁の可能性が残されているのかどうか、(三玖推しである自分が可能性をしっかりと残すために)考察をまとめていきます。
キスをしたのが学園祭最終日
三玖のキスが2人と大きく異なるのは、学園祭最終日にしたということ。
明るみになっていない点として、学園祭にも「キャンプファイヤー伝説」のようなものがあることで、もし「キス」が大きく関わっているのであれば、三玖には花嫁の可能性が残されます。
その内容があるのかどうか、また条件についても定かではありませんが、学園祭2日目にキスをした一花と二乃に大きなアドバンテージを取っていると言えるでしょう。
もちろん、三玖の花嫁の可能性が無くなってしまったと逆の考えもできてしまいますが、それは後述する内容で否定しておくことにします。
学校の屋上でキスをした
もう1つ、一花と二乃のキスとは大きく異なるのが、三玖は学校の屋上でキスをしたという点が強く影響してくると思われます。
一花と二乃の場合、明らかに学校外で風太郎にキスをしていました。これは学園祭の伝説が存在していることが前提ですが、効果の範囲外や条件未達成と考えることができます。
もしもキスをすることで学園祭の伝説が達成されるのであれば、それは学校の敷地内でなければならないでしょう。
ただ懸念材料としては、伝説は後夜祭におけるものかもしれません。三玖は日中にキスをしており、さらにラストスパートに向けてクラスを1つにまとめたことから、これはまだ学園祭後夜祭ではないと断言できます。
そのため、現時点での花嫁の可能性としては、以下のようになるでしょう。
- 一花……×
- 二乃……×
- 三玖……△
学園祭における伝説の力がどこまで通用するのかは分かりません。また、「キャンプファイヤー伝説」「鐘キス」の方が効果的にも強いはず。
明らかに三玖推しが花嫁の可能性を残すための内容ではありますが……四葉と五月のキスのタイミングについても、じっくりと見守っていきたいところです。
キス中に目を開けていた三玖の心理
五等分の花嫁 第106話より引用
三玖のキスについて、さらに考察を深めていくことにします。
少し気になったのは、三玖が目を開けながら風太郎とキスをしていたということ。一般的にキスをするときは、女性なら目を閉じることが多くなっています。
一花と二乃がどのようにキスをしたのかは分かりませんが、三玖には明確な描写があることを踏まえると、目を閉じていた可能性があるでしょう。
なぜ三玖は目を開けて風太郎とキスをしたのかという部分が引っかかり、その心理ついて調べてみましたので、これをまとめていくことにしましょう。
目を開けてキスをする心理
基本的に、キスは男性からするものであることから、あまり信ぴょう性がない考察になることをご了承ください。それでも、一花・二乃と三玖とのキスの違いを楽しむスパイスとして読んでもらえれば幸いです。
三玖の心情などを考慮した場合、目を開けながらキスをした心理的な意味は以下のようなものがあげられるかもしれません。
- キスを失敗したくない
- 主導権を握りたい
- マンネリを脱したい
まず「失敗したくない」という心理は、三玖にとっての初めてのキスと捉えることができます。一方で「相手の反応を見たい」という見方もできますが、それも失敗したくないという気持ちが強いでしょう。
ちゃんとキスができているのか、風太郎はどうなっているのかなどが気になっているから、三玖は目を開けてキスをしたと考えることができます。
しかしこの心理では、「鐘キス」の相手を否定すると考えられるかもしれません。ただ「鐘キス」のシチュエーションを振り返ると、偶然キスをしてしまったという描写になっています。
もし三玖が「あの時は失敗したから……」という気持ちになっていたのであれば、学園祭のキスで目を開けていたのも頷けるかもしれません。
次に「主導権を握りたい」という心理については、前を向いて進める三玖の気持ちの余裕が見えてきます。恋愛に対して鈍感であり、押しても効果が見られない風太郎ですから、積極的な三玖の心情が見えてくるでしょう。
それまで我慢し続けてきた三玖ですから、風太郎をリードしていくという強い気持ちが芽生えるようになったとも考えられます。なにより、押し倒してキスをするほどの強引さを見せているくらいですからね。
「マンネリを脱したい」というのは、2番目と被るところがあるかもしれません。また、マンネリと感じているのは、自身と風太郎の関係なのでしょう。
想いを寄せ続ける関係を打破したい、風太郎と付き合いたいという真剣な気持ちが、三玖のキスで目が開いていた理由なのかもしれません。それまでずっと「家庭教師と教え子」という関係を気にしているところもありましたから。
以上のような心理的な意味があると考えてみました。
三玖が目を開けていたことに意味があるのかは分かりません。また、花嫁の可能性を示す意味があるのか、それとも演出や作画段階でのマンネリ打破なのかも分かりません。
結局のところ、三玖に可能性があるのかないのかは、間もなく分かること。結果が明らかになってから、その答え合わせをしたいと思います。
まとめ
五等分の花嫁 第106話より引用
冒頭でも書いているように、第106話は三玖の集大成と言える回だったと思います。そう思えたのも、序盤から風太郎に想いを寄せていた彼女の姿があったからでしょう。
風太郎への想いはもちろん、三玖が内面的にも成長したのが嬉しく思えるばかり。どこか暗いイメージが残っていましたが、今やその影を見ることはありません。
そして、残るは四葉と五月の学園祭が描かれていくことに。
2人は花嫁の可能性が大きくなっているだけに、どのような物語が展開されるのかが注目です。とくに四葉は、風太郎との関係を打ち明けられるのかがポイントに。
次回も最新話公開後、感想・考察記事を投稿していきたいと思います。花嫁が誰なのかが少しずつ見えてくるでしょうから、引き続きお付き合いしてもらえると幸いです。
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