『五等分の花嫁』第103話からは二乃編がスタート。
一花編では初日と2日目の詳細が描かれ、以降も同様に進行していく可能性があります。果たして二乃はどのように行動していたのでしょうか?
そして気になる父親たちの動きも描かれましたが、今回もまた僅かな描写にとどまっています。含みのあるセリフも相変わらずで、これからの展開に期待するばかり。
とにもかくにも、今回は学園祭における二乃編第1話について、おおまかな感想と今後の展開予想・考察を交えながら書き進めていきます。
学園祭 二乃編がスタート!
五等分の花嫁 第103話より引用
『五等分の花嫁』第103話は、二乃の学園祭における様子が描かれました。初日と2日目の両方が描かれ、終わり方から次回は2日目の途中から物語が始まることになります。
一花に関しては初日・2日目を1話ずつ描く流れでしたが、二乃は2日目のボリュームが多くなっています。そのなかで気になった点がいくつかありましたので、その内容をまとめていくことにしましょう。
扉絵の表情が意味するものは?
五つ子それぞれのパートが描かれるであろう学園祭編では、1話目に扉絵が用意されています。一花・二乃と連続していることから、三玖以降も同様の流れとなるでしょう。
一花編が始まったときは気になりませんでしたが、今回の第103話「最後の祭りが二乃の場合①」の扉絵を見ると、二乃の表情には明るさがありません。
どこか物憂げな表情で、平たく言えば暗くなっており、マイナスイメージしかありません。
第101話で風太郎が「誰も選ばない」という決断をしており、最終日まで結論が変わらず、選ばれなかったという理由から扉絵の表情をしているのでしょうか。
あるいは五つ子の身の上になにかが起こった……第102話での誰かが倒れたという部分で、家族の問題が発生したことを意味する表情という線もあります。
また一花に関しても、遠くを見つめていたため、我ここにあらずという感じでしょう。
この点は三玖~五月まで描かれたときに意味が判明すると思われます。物語上の流れを考えれば、「風太郎に選ばれなかった」という表情になりますが……とりあえずは、再来週の三玖編を心待ちにしておきたいところです。
四葉の尻ぬぐいでステージに立った二乃
さて、ここからは第103話の内容へと移ります。
学園祭初日でステージに立ってパフォーマンスを披露していた二乃でしたが、これは四葉のお人好しな性格が原因でした。複数の依頼をかけ持ちした結果、四葉の手が回らなくなったということも分かっています。
ただ二乃が引き受けたというのも意外なところで、その理由はマルオが来ているかどうかを確認する意味合いもあったとのこと。もちろん、「困っている妹を助ける」というのが大きいでしょう。
しかし気になるのは、中学~転校するまでの四葉は複数の部活動をかけ持ちしており、いずれも優秀な成績を修めてきました。
模擬店・演劇部・オープニングアクトと3つの仕事があり、たしかに目が回りそうな忙しさにかもしれません。それでも従来の四葉であれば、問題なくこなせていたのではないでしょうか?
振り返れば学園祭前の四葉は、一花からの「本気でやりたいことを探しな」と言われ、風太郎への秘めた思いを再発させることに。これが不調の原因になっているのかもしれません。
結果は第103話を見ての通り、依頼の1つを二乃が尻ぬぐいすることになりました。そして第102話では、体調を崩して倒れてしまったと考えることができます。
さらに四葉にふれていけば、学園祭2日目は竹林との一件があります。物陰からとっさに出ていこうとする四葉の姿があったものの、寸前で秘密の告白をやめていました。
これが四葉のオーバーヒートをダメ押ししたのかもしれません。まだまだ未確定で謎な部分であるため、この点に関しても四葉編の公開を楽しみにしたいところです。
ずっとマルオを待っていた二乃
二乃というキャラクターは、「ツンデレ」から「デレデレ」という表面的な部分が強く印象付けられています。家族想いというパーソナリティを持っていますが、さらに深いものがあると感じました。
学園祭が始まる前、二乃はマルオに招待状を送っていました。父親として来てほしいという想いがあり、それでも出すのをためらっている様子も描かれています。
二乃だけはマルオを「パパ」と呼んでいます。しかし他の姉妹たちは「お父さん」と呼んでおり、二乃だけは家族というものに強い感情を抱いていることが窺えるでしょう。
序盤では家族想い=姉妹想いという認識でしたが、どうやら学園祭でのマルオとのやり取りを鑑みるに、「マルオを含めて家族」という認識を二乃は持っている様子。
しかしマルオは仕事という理由で五つ子に接触しません。それでも二乃にとってマルオは、母親を亡くした姉妹を育ててくれた恩人であり、それ以前に父親です。大切な姉妹と同じく、マルオもかけがえのない存在なのでしょう。
そして風太郎に対しても、「いなくならないで」と言っています。これは寂しいというよりも、愛情や温もりに飢えているという見方もできます。
好きな子に対して、イタズラや嫌がらせを繰り返す……という小学生男子の姿が思い浮かびますが、これは気を引きたいがための行動。言い換えれば「愛情の裏返し」というものになのです。
二乃がどうしてこのような性格になっているのか、それは誰かの注意を惹きたいがための行動で、好きだからこその行動だったと言えるでしょう。
改めて中野二乃というキャラクターがどんな人物なのかがよく分かり、深いパーソナリティまで見えてくる内容だったというのが第103話の感想になります。
学園祭初日にまだ何も起きていない
五等分の花嫁 第103話より引用
学園祭編の物語も多くなってきたところで、一度流れを整理してみましょう。
これまでの流れとしては、大まかに学園祭全体の様子から始まり、その次に五つ子たちの行動や様子が詳細に描かれてきました。そして五つ子たちの様子は、初日~2日目が中心になっています。
一花→二乃と続きましたが、ここまでの描写から学園祭での様子をまとめることで、今後の展開が見えてきそうな気がします。
そこで簡単にではありますが、振り返りと展開予想をしてみることにします。
第99話ラスト1コマでの言及
学園祭において風太郎の言動が大きな注目を集めましたが、「誰も選ばない」という決断が3日間のできごとによって、変わったのかどうかが気になるところ。変わったのだとすれば、それは花嫁にたどり着くことになります。
とはいえ学園祭で五つ子編が始まったことにより、彼女たちの身にも大きなできごとが起こっています。その最たる例が、2日目において「誰かが倒れた」という部分。
しかし第99話のラストにおいて、風太郎は「学園祭初日は無事に終わりなんてしなかった」とあります。
ここまでの一花・二乃の物語を見れば分かりように、それらしい重大なできごとが発生していません。となれば、三玖・四葉・五月の誰かが関わっているのだと分かります。
関係があるのは三玖と五月?
初日における重大なできごとの関係者は、今のところ三玖か五月が有力です。
正直言って、三玖に関しては予想ができません。風太郎の答えを聞く前に告白をしたとしても、すでに決断をある程度固めていることから、それは風太郎にとって大きなできごとではないでしょう。
五月の場合、彼女には風太郎に打ち明けていない秘密があります。それは零奈として接触してきたこと、四葉に依頼されて零奈に扮していたことになります。
過去の考察では上記の内容にもふれていますが、もう1つ、「京都のこと」という内容があります。これまでの『五等分の花嫁』から、幼少期の風太郎を知っているのは一花・二乃・四葉のみでしたが、三玖・五月にはなにもありません。
実は2人も幼少期に風太郎と会っていた可能性があり、特に五月に関しては、修学旅行編において四葉から「隠しごと」について指摘もされていました。
あるいは、家族旅行での「鐘キス」も可能性の1つになります。
すでに「誰も選ばない」という選択をした風太郎にとって、決断を鈍らせるような事実を突きつけられると、それは彼にとって大きなできごととなるでしょう。
無事に終わらなかった学園祭という意味ではズレてしまうかもしれませんが、五月絡みのイベントが発生するのではないかと考えています。
四葉は2日目で大きく描かれる?
上記の通り、四葉は初日のイベントとは関わりないと考えています。
四葉は「倒れた誰か」その人だと見ているため、これは2日目で起きたできごとであることから、初日には大きな関わりがないと見ていいかもしれません。
すなわち、学園祭2日目に関しては、風太郎と四葉の大きなイベントが発生するということ。それは四葉が「6年前の少女」である告白をするということではないでしょうか。
体調を崩して倒れた四葉を看病する風太郎。うなされている四葉は「風太郎君」と発してしまい、その言葉を聞いた風太郎が問い詰めていく……。
四葉から自発的に関係を打ち明けるのが一番で、大逆転劇へと繋がっていく可能性があるでしょう。しかしこの場合は、2日目よりも初日に起きそうなできごとです。
学園祭2日目の主役が四葉だとすれば、上記のように倒れたことがきっかけで大きく物語を動かしていくことになります。そして風太郎の決断や考えを鈍らせていき、第100話の最終日における「選択の迷い」へとつながっていくのかもしれません。
父親たちの行動について
五等分の花嫁 第103話より引用
学園祭編で忘れてはいけないのが、父親たちの怪しい動きです。
第103話でも勇也とマルオの姿が描かれており、とくに勇也に関しては、意味深な発言だけを残して去っていきました。
さらに謎が深まっていくばかりですが、ここで彼らの目的や勇也の発言の真意について考えていくことにします。
勇也がすべてを話さない理由とは?
まず押さえておきたいのは、勇也は本来であれば2日目にやってくる予定でした。しかし予定を変更して初日に顔を出しています。
これにはなにか理由があると分かりますが、それは学園祭前にマルオと話していた「同窓会」なのでしょう。しかしマルオは姿を見せず、結局は2日目に来ることに。
相変わらず「同窓会」絡みに関しては謎が深まるばかりですので、いったん保留します。ここでは第103話で一番気になった部分、なぜマルオは中野家の事情を話さないのかということをメインに進めていきましょう。
勇也はマルオとの関係を初めて明かすことにあり、同級生で対照的な存在だったことが判明します。そんな関係だったにもかかわらず、2人は現在においても親交を深めていました。(勇也の強引さが要因だが……)
そして、そんな真逆の2人をつなぎとめてくれたのは「先…」だと言います。しかし周知の通り、勇也は途中で発言をやめて、マルオの口から聞くのが筋だとしました。
この「先…」とは誰なのか?後の発言から女性であることが分かり、これまでの登場人物と二乃の発言からも、零奈を指している可能性が高いでしょう。
しかしこれではすんなりと答えが出てしまっています。わざわざ勇也が「先生」と言わず、途中でマルオに投げた理由は、中野家の事情に踏み入るわけにいかないというものか、それとも別の人物を指しているかのどちらかでしょう。
前者であれば、第104話で明らかになるかもしれません。
そして後者については、単語から推測するに「先輩」と考えることができます。となれば新キャラクター登場となり、その人物の素性が気になるところ。
それこそ久しぶりに帰ってきている相手で、「同窓会」に呼ぼうとしている人物でしょう。以前から考察している「五つ子たちの実父」とも考えられます。
五つ子たちの実父=勇也とマルオの先輩……これが成り立つのであれば、マルオは「(ダメな父親の後輩として)責任を持って引き受ける」という意味で発言したのでしょうか。
これも学園祭における重大なイベントであるため、引き続き2人の言動は要チェックとなりそうです。
マルオが引き返した理由は?
学園祭初日こそ姿を見せなかった様子ですが、2日目には現地に現れたマルオ。しかし踵を返して学校から離れていき、五つ子たちに会っていません。
折り返し電話をした様子が描かれていたため、一度は様子を見に行こうとしていたのでしょう。それは休暇を取ってまでの行動だったところから推測できます。
どのような理由があったのか、それは電話の内容が重要だったからでしょう。詳しいセリフが省かれているため一切が不明ですが、引き返すほどの理由や価値があるはずです。
医師であるため急患という可能性もありますが、相手が江端だった場合、私情とも捉えることができます。それこそ上記のように、「同窓会」の相手絡みなのでしょう。
前者に関しては「倒れた五つ子」に絡んでくると思いますが、もう1つの可能性である「同窓会」について考察・予想を深めていくことにします。
わざわざ2コマ分(靴と顔のアップ)を使ってマルオの様子を描いていたあたり、よほどの知らせを受けた可能性がとても高いような気がしてなりません。
その後のセリフは穏やかですが、これはマルオの性格がよく出ていると思います。いつも冷静であることから、いたって普通でしょう。
ただこの部分に関しては、次回の第104話で明らかになるはずです。そして、「同窓会」の相手との対面をしているのであれば、そこに風太郎と二乃が介入することに。
本当に五つ子たちの実父が相手ならば、物語上の大きなできごとへと発展します。さらには相手が初日にも顔を出していた可能性、一花・二乃以外に接触済みということも考えられ、しいては学園祭初日の重大なイベントともつながっていきそうです。
まとめ
五等分の花嫁 第103話より引用
『五等分の花嫁』第103話では、二乃の学園祭での様子が描かれましたが、メインは次回第104話となりそうです。
個人的に次回以降への展開につながる部分という印象を強く受けました。勇也とマルオの「同窓会」、四葉が倒れそうな可能性、初日の重大なイベントは五月絡みなど、考察や予想し甲斐がある内容です。
この記事で書いた内容が正解・不正解は、実はどうでもよかったりします。もちろん、合っていたときの喜びは、このうえなく嬉しいものですが。
それ以上に「早く続きが読みたい!」という気持ちが強くなっています。毎週思うことですが、今回に限ってはその気持ちが今まで以上に強くあるから。
果たして風太郎と二乃は、マルオとどのようなやり取りを繰り広げるのか。そして残りの三玖・四葉・五月についても、その詳細が待ち遠しい限りです。
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