毎週水曜日は『五等分の花嫁』最新話考察の日!ということで、第104話である学園祭・二乃編の2話目の感想・考察をまとめていきます。
物語の時系列から押さえると、二乃編2話目は学園祭2日目となります。風太郎がバイクを拝借してマルオのところへ向かおうとするところで終わりました。
果たして風太郎と二乃はマルオとどのような会話をするのか、そして二乃の想いにマルオはどう応えていくのかが気になるところです。
さっそく第104話「最後の祭りが二乃の場合②」の感想・考察を進めていきましょう。
恋する二乃が最高にかわいい件について
五等分の花嫁 第104話より引用
『五等分の花嫁』第104話は二乃編2話目となっており、風太郎と二乃がマルオのところへ向かう場面から始まります。
その道中、二乃は弱気になっているのは自分らしくない、攻め続けることこそ自分であると決意を新たにしていました。この言葉を風太郎が聞いていたのかといえば、過去のシーンから、やはり風圧で聞こえていないでしょう。
しかしこの決意が、マルオの個室から出ていった時への伏線となります。1度目は足をくじいたタイミングでしたが、事故であっても大好きな風太郎とキスをするチャンスを逃してしまうことに。
ただ二乃は「攻める」ことを決意しましたから、その後に風太郎の肩を掴んでは、自分側に寄せてキスをしました。
第104話では喜怒哀楽の様々な二乃を見ることができますが、やはり恋をしている瞬間の二乃は最高にかわいい。姉妹の誰よりも一番かもしれません。
風太郎にとって不意の一撃を喰らい、さらには背後のマルオから敵意を向けられるなど、堪ったものではないでしょう。
そんな相手を手玉に取るような小悪魔的なところが二乃の魅力であり、かわいいだけでなく、彼女の魅力が十分に感じ取れる回だったと思います。
血がつながっていない唯一無二の親
二乃とってはマルオも大切な家族の1人で、そこには育てくれている人という感情がないように思えます。母親を喪っている身だからこそ、その想いが強いのでしょう。
パンケーキを振る舞うまで、二乃はマルオを憎んでいた様子すら窺えます。マルオがどういった考えで五つ子を育てているのか……その理由を知っているかは定かではありませんが、彼の放任主義が許せないでいます。
そして風太郎を追い返そうとするマルオを制止するように、二乃はパンケーキを焼いて振る舞いまいました。生地は料理が苦手だった三玖が作ったこと、それだけじゃなく、姉妹全員が大きく成長したことを報告。
二乃は引き取った五つ子の面倒を見るのではなく、ただ傍にいて欲しいということを伝えます。近い場所にいて欲しい、そして成長していく姿を見てほしいというものでした。
それは五つ子の引き取り人ではなく、親としてというメッセージ。二乃は誰よりも家族を大切に思う人間で、だからこそ親からの愛情に飢えているのだと窺えます。
しかしマルオの「家族全員で食べよう」という言葉は、二乃へのリップサービスなのかもしれません。実際に風太郎と花嫁の結婚式では、姿を見せていませんでした。
ただ多少なりとも変化があったのは間違いありません。それはマルオの回想から窺うことができ、娘である五つ子たちから逃げていたことに気づいた様子から分かるでしょう。
マルオと零奈の関係が明らかに
五等分の花嫁 第104話より引用
マルオの回想において、零奈との関係が判明しました。生徒会長を務めていたことは勇也からの言葉で知り、零奈のファンクラブ会長も兼任していたという事実が明らかに。
これまでの無表情なマルオを見てきたため、意外すぎる事実です。しかし修学旅行に送り出す零奈のセリフから、マルオが彼女のファンだったというのは周知でした。
そして時が過ぎ、マルオは零奈の主治医として接することに。医者としての務めなのか、いまだに零奈への憧れを持っていたのか、弱っている彼女を励ましていました。
一方で、勇也がどこまで零奈のことを知っているのかが気になってくるところ。マルオは嫌っているため話すことがないでしょうし、どうやって情報を得たのでしょうか?
無理やり聞き出したという可能性もありますが、風太郎と五つ子の親たちの秘密がますます気になってくるばかり。まだ「同窓会の人物」も明るみになっていないだけに、相変わらず目が離すことができません。
零奈の死から逃げていたマルオ
マルオが五つ子たちと過ごしていない理由は、零奈の死が原因だったと分かりました。
零奈を担当していた医者であること、さらには医者として1人の命を救えなかったことなど、マルオの中には様々な念が渦巻いていることでしょう。
そういった負の想いが強く、零奈の忘れ形見である五つ子たちを見ると、医者としての後悔や零奈を亡くしたショックを思い出していたのかもしれません。
だからこそ五つ子を避けるように行動していた……彼女たちが自由に過ごせるマンションを購入したのも、何かと理由を付けて避けていたのも、すべては零奈への未練があったからこそ。
しかし二乃との対話から、五つ子たちはすでに零奈の死を克服していることを知ります。
娘たちが克服しているのに、自分はまだ立ち直れていない……そんな想いから、「次は家族全員で食べよう」という発言に至ったのかもしれません。
二乃編までを終えての風太郎の決断
五等分の花嫁 第104話より引用
ここまでの『五等分の花嫁』は、一花と二乃の視点から物語が進みました。
そして二乃編を終えた時点で、風太郎は2人からキスをされています。さらには影響されそうな言葉も投げかけられており、「誰も選ばない」という決断が揺らいできている様子が見えてきました。
そこで第104話でのマルオからの言葉を受けたあとの風太郎、それからどのような考え・決断へと至っていくのかを考えていくことにします。
マルオの言葉をどう捉えたのか?
二乃→一花の順でキスをされた風太郎は、どちらも驚いた表情を覗かせていました。たしかにキスをされることで判断が揺らぎそうですが、それ以上に影響を与えているかもしれないのがマルオの言葉です。
「娘たちとの関係を真剣に考えてくれていることを願おう」という言葉の意味を考えている様子があり、これが家庭教師としてなのか個人としてなのかで大きく分かれます。
もし家庭教師を前提に考えているのであれば、五つ子たちとの進展が進みませんが、全国模試を終えたあとの「次の道を見つけてこその卒業」という部分では、まだなにも成しえていません。
しかし学園祭編の性質から考えて、五つ子から1人を選ぶという点では、風太郎にとって大きく考えさせられる部分に。風太郎の誰も選ばないという選択は、彼女たちを公平に扱いたいという想いが強いでしょう。
あるいは現在の関係を壊したくないというのもあるかもしれません。しかしこれは杞憂で、一花も二乃も、誰が選ばれようとも姉妹の関係は変わらないし、自分の気持ちもずっと同じだと言います。
これはもはや、風太郎が五つ子たちから逃げているという見方もできてしまいます。現時点で誰にも好意を持てずにいたとしても、誠意をもって彼女たちの気持ちを断る必要があります。
「誰も選ばない」という冷たい言葉で片づけてしまうのは、バッシングの対象にせざるを得ません。ならば、まだ「誰も選べない」という答えの方が好感を持てます。
ただ風太郎も馬鹿ではありませんので、マルオの言葉を受けた結果、「選ばない」という決断は真剣に考えた結果なのかを見つめ直すことでしょう。
まだ学園祭編は三玖・四葉・五月の物語が残されています。そして学園祭における空白の時間も多く残っているため、その間に風太郎の決断を迷わせるできごとが起きるのか……まだまだ楽しみが尽きません。
学園祭最終日で答えが出ない可能性も?
風太郎は学園祭の3日間は短すぎたと回想していました。初日の時点では一花に「誰も選ばない」と答えを伝えていたものの、これまでの様子から答えが変わっていると考えることができます。
もし決断が変化しているとすれば、それは学園祭2日目のできごとが大きく影響しているはずで、たしかに決断するには時間が短すぎることが分かります。
一花と二乃、そしてマルオとの会話を経て、さらに三玖・四葉・五月との物語もありますから、当然と言えば当然でしょう。しかも2日目に大きなできごとが凝縮されていますので、もはやパンクすると言っても差し支えないかもしれません。
それでも風太郎は、しっかりと五つ子たちに答えを出そうとしています。
ただその答えは、「待ってほしい」でもおかしくありません。前述したように、答えを出す前日に五つ子からのキスを受け、それぞれと濃密な時間を過ごしていますから、変に答えを出そうとするよりは懸命です。
しかし決断を先延ばしにすることは、必ず近いうちに答えを出さなければならないということ。その日がクリスマスなのか卒業式なのか……ともあれ、風太郎の最終的な決断は見逃せません。
まとめ
五等分の花嫁 第104話より引用
『五等分の花嫁』第104話は、とにかく二乃の魅力が眩しい回でした。やはり二乃は恋をしている瞬間が一番輝いており、かわいらしいと感じずにはいられません。
そしてマルオのパーソナリティにもふれることができました。これによって風太郎にも決断の変化が生じてきている様子で、病院以降の風太郎の様子には注目となりそうです。
次回は順番的に三玖回になるのでしょうか。それとも期末テストのように変則的に物語が進むのかどうか、そのあたりも気になるところ。
また扉絵の表情も楽しみにしています。今回の二乃のキスを踏まえて、どこか全員が「やり切った」と感じているような表情にも取れるため、次のキャラクターにも期待するばかり。
来週も『五等分の花嫁』第105話が公開されたときは、今回同様に感想・考察の記事を投稿していきますので、よろしくお願いします。
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