五等分の花嫁(第4巻)ー 一花と三玖の関係、一途な二乃、試す五月

『五等分の花嫁』の花嫁は講談社の週刊少年マガジンで連載されており、2019年2月時点では累計発行部数300万部をと突破している作品。

2019年1月にはTVアニメ化もされ、個性豊かな美人五つ子姉妹たちと日常が描かれていますが、特に注目が集まっているのが「誰が花嫁なのか?」ということ。

今回は『五等分の花嫁』第4巻のあらすじ紹介から、読んだうえでの感想をまとめていきます。(※ネタバレが含まれます)

五等分の花嫁 第4巻のあらすじ

五等分の花嫁(4巻):表紙より引用

落第寸前・勉強嫌いの美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。五つ子たちの父親から告げられた「五つ子たちの赤点=クビ」の条件は果たせなかったが、二乃の機転で辛くもクビを回避することに成功。次こそは家庭教師としての成果をあげてみせると決意を新たにした風太郎。しかし学校行事「林間学校」のため勉強はちょっとお休み。五つ子たちと過ごす、楽しい「林間学校」が始まる──!!

引用:講談社コミックプラス

  • 発売日
    2018年5月17日
  • 収録話
    第24話 結びの伝説 初日
    第25話 結びの伝説 2日目1
    第26話 結びの伝説 2日目2
    第27話 結びの伝説 2日目3
    第28話 結びの伝説 2日目4
    第29話 結びの伝説 3日目1
    第30話 結びの伝説 3日目2
    第31話 結びの伝説 3日目3
    第32話 結びの伝説 2000日目

五等分の花嫁 第4巻の感想・ネタバレ

五等分の花嫁(4巻):95P 1コマ目より引用

『五等分の花嫁』第4巻では、風太郎と五つ子たちの林間学校の様子が描かれており、大きな焦点として「キャンプファイヤーの伝説」があります。

一花と三玖のどちらが風太郎とダンスを踊るのかが気になりますが、一方で五月は風太郎の家庭教師としての覚悟を見定めようと動く気配も見られるように。

果たして、楽しい林間学校は風太郎にどのようなできごとをもたらすのか、そして五つ子たちとの関係がどのように進展していくのか……感想・ネタバレをまとめていきます。

自分の気持ちが分からない三玖

第4巻全体的にいえるのが、五つ子それぞれの風太郎に対する気持ちや姿勢が大きく変化したこと。

これまで三玖は風太郎に対する想いを募らせていき、「恋」と呼べるものにまで成長しましたが、気持ちを整理できていない状態にありました。

初めて人を好きになるという心情がよく表現されていて、どうすればいいのか分からないという三玖の気持ちがよく伝わってくる内容です。

そして三玖は大きな決断をすることになり、普段から気にかけてくれる一花に対して、風太郎を好きと宣言するだけでなく、誰にも譲らないことを伝えるのでした。

わざわざ一花に伝えたのは、姉妹のなかでも一番の仲良しであること、加えて一花が風太郎を気にかけていることに気づいてしまったからでしょう。

これによって、今後の三玖の動向が今まで以上に積極的になるのか……どのようなアプローチを仕掛けていくのかが楽しみで仕方ありません。

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二乃と風太郎の行方はどうなるのか?

二乃と風太郎の関係は周知のとおり、犬猿の仲と呼べるもの。

しかし肝試しの夜において、金髪のカツラを被り続けた風太郎は二乃に「写真の子」と勘違いされることになり、これが今後の展開に大きな影響を与える予感を与えます。

極めつけは「ミサンガ」で、二乃の手に渡ったままの状態となっていますが、生徒手帳のときのように簡単にはいきません。

二乃にとってミサンガはキンタローから貰った大切なプレゼントであり、風太郎が取り返そうとするならば、再びキンタローとして現れるほかないでしょう。

生徒手帳に続きミサンガも取られてしまった風太郎ですが、もしかすると、彼にとって大切なアイテムが2人の距離を縮めるきっかけになっているのかもしれません。

それにしても特筆すべきは、恋は盲目という言葉を見事に体現している二乃で、一目惚れの男性に対して積極的すぎるアプローチには目を見張るばかり。

裸を見られたり気持ちを見透かされたり、二乃が赤面している表情が多々描かれているものの、恋する乙女の表情を覗かせたのは読み手にもインパクトがあったでしょう。

キンタローとの場面では女の子そのもので、これまでの印象を大きく変えるものでした。

五月の父親に対する姿勢

五月は風太郎の家庭教師としての覚悟を見極めようとしていましたが、教師と教え子という線引き、すなわち男女の関係を確かめたいということにありました。

なにも知らない風太郎のことを知らないゆえに警戒するのも当然で、普段から丁寧語で話しているところからも想像できるように、真面目な五月らしい考えです。

しかし根底にあるのは彼女たちの「父親」の存在で、特に五月に限っては、どうしても許せない存在なのでしょう。

五月にとって父親がどういう存在なのかは具体的には分かりませんが、良いイメージを持っていないことは明らかで、風太郎に対しても同じ目で見てしまっている様子。

そもそも高級マンションには五つ子たちだけで暮らしており、彼女たちの父親が帰ってきている様子がないことから、良くないことには変わりありません。

第2巻の花火大会で彼女たちの母親は亡くなっていることが判明していますが、仕事ばかりで面倒を見てこなかったのか、家庭を放置するほどの人間だったのか。

様々な理由が浮かび上がりますが、最後に母親の側に寄り添ってあげなかったこと、これが五月と父親の確執の原因ではないかと考えられます。

これらの理由から、風太郎に対しても警戒心を持ったまま接しており、関係を深めるような過剰な行動を慎んでいたのでしょう。

まだまだ信頼されていなかった風太郎でしたが、一定の評価を与えることに成功したため、次巻以降の2人の関係に目が離せないばかりです。

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五等分の花嫁 第4巻の各キャラ動向

五等分の花嫁(4巻):127Pより引用

林間学校という勉強外のイベントのなか、風太郎と五つ子たちの関係は深まっていくだけでなく、姉妹間の関係についても変化が生まれてきました。

ここまで三玖だけが明確な気持ちを示してきましたが、新しく一花も明確になってきており、ベクトルが異なっているものの、二乃も加わっています。

恋の行方や展開が気になりますが、肝心なのは誰が花嫁なのかということ。

ここからは、第4巻までの各キャラクターの動向についてまとめていき、誰が一番花嫁に近いのかを考察していくことにしましょう。

中野一花

これまで三玖のサポートに徹していた一花は、どのように風太郎とくっつくのかを楽しんでいる様子が見られましたが、倉庫での一件で恋心を自覚。

それまでは必至に気持ちを抑えようとしており、なにより三玖の気持ちを大切にしていたことが窺え、さらには風太郎への想いに気づきたくなかったという様子も見られます。

しかしキャンプファイヤーの夜、三玖は平等ではなく公平を意識することによって、一花に「お好きにどうぞ。負けないから」という言葉を投げることに。

一花は自分の気持ちを抑えようとしていましたが、これによって仲の良い三玖との2人で、風太郎を巡る争いへと発展していきそうな予感がします。

中野二乃

風太郎とキンタローを同一視しなかった二乃でしたが、これまでのツンツンした態度から一転して、一途な想いを見せる大きなシーンが描かれていました。

これによって風太郎の環境がややこしくなり、林間学校後は二乃からキンタローに合わせろと催促されるでしょうから、どのようにつじつまを合わせていくのが気になるところ。

そして、風太郎=キンタローという事実がどのタイミングで明らかにされるのかというのも気になる点で、内容によっては大きな問題へと発展していくかもしれません。

ただでさえ勉強に積極的ではない二乃ですから、風太郎は爆弾を抱えながら林間学校を終えることになり、2人の関係の行く末が気になるばかりです。

中野三玖

「キャンプファイヤーの伝説」の一件で風太郎に対し、思うような応対ができなかった三玖は、風太郎と一花が倉庫で2人きりになっていた様子を目撃。

また、6人で宿泊した初日についても、誰が風太郎の隣で寝るのかという論争が巻き起こっていましたが、第4巻での三玖は「嫉妬心」というのが多く垣間見えます。

五つ子たちはなにもかもを平等にしてきた背景があったものの、やはり自分以外と仲良くしている様子を見るのは耐えがたいものがあったのでしょう。

しかしスキーで風太郎と一緒なると「平等」という価値観が変わることになり、風太郎を独占したいという気持ちを押しつける行為をやめることを決意。

ただ一花の想いに気づいているのか、キャンプファイヤーの夜には相手を焚きつける発言を残しており、2人の風太郎を巡る争いに目が離せなくなりそうです。

中野四葉

四葉に関してはほかの姉妹と比べて、風太郎を異性として意識している様子が少なく、肝試しやキャンプファイヤーの設営などから窺うことができます。

しかし初日の露天風呂においては、風太郎の隣で寝ることにためらいを見せており、少なくとも「男の子」として見ていることは間違いないでしょう。

まだまだ掴みどころがない四葉ですが、それでもハッキリしているのは風太郎のために行動するという点で、これからも変わらず元気に接していくはず。

この時点でも四葉だけが花嫁から遠い距離に位置しており、これからの展開で風太郎との接し方が変化していくのかどうか……その1点が気になるばかりです。

中野五月

風太郎への警戒が解けた林間学校となり、これからの五月は家庭教師の授業に積極的に参加してくれるようになるはず。

一方で父親との確執のようなものが気になるところはありますが、花嫁レースのスタートラインに立ったと言える状況であるのは間違いないでしょう。

ただ五月のなかでは「教師と生徒」という線引きを明確にしているため、真面目な性格がどのように攻略されていくのかが見どころになるかもしれません。

風太郎をどのように見ていき、どのような想いを抱えていくのか……密かに気にかけている様子も垣間見えるだけに、積極的な行動に期待したいところになります。

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まとめ

五等分の花嫁(4巻):182-183Pより引用

風太郎にとっては思い出深い林間学校となり、五つ子たちは各々で大きな変化を見せるなど、とても濃い3日間になっています。

本題である「赤点回避」という部分に着目すると、風太郎(キンタロー)と二乃の関係が気になるばかりで、家庭教師の大きな障害になるのは間違いありません。

ただ問題を乗り越えたあとには関係が深くなっていくことも期待できることから、2人の間で描かれるエピソードが楽しみで仕方ないばかりです。

また三玖と風太郎の関係、一花のアプローチがどう関わってくるのか、加えて四葉と五月の行動など、日常に戻ってきたからこその展開に注目してみましょう。

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