『五等分の花嫁』の花嫁は講談社の週刊少年マガジンで連載されており、2019年2月時点では累計発行部数300万部をと突破している作品。
2019年1月にはTVアニメ化もされ、個性豊かな美人五つ子姉妹たちと日常が描かれていますが、特に注目が集まっているのが「誰が花嫁なのか?」ということ。
今回は『五等分の花嫁』第5巻のあらすじ紹介から、読んだうえでの感想をまとめていきます。(※ネタバレが含まれます)
五等分の花嫁 第5巻のあらすじ
五等分の花嫁(5巻):表紙より引用
「落第寸前」「勉強嫌い」の美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。「林間学校」での様々なイベントを通し、更に信頼が深まった風太郎と五つ子たち。そして、深まった絆が問う。「風太郎が勉強をする理由」は何なのか。今、語られる風太郎の過去──!!
引用:講談社コミックプラス
- 発売日
2018年07月17日 - 収録話
第33話 お見舞いエンカウント
第34話 今日の京都と凶と共
第35話 探偵風太郎と五人の容疑者たち
第36話 勤労感謝ツアー1
第37話 勤労感謝ツアー2
第38話 リビングルームの告白
第39話 七つのさよなら1
第40話 七つのさよなら2
第41話 七つのさよなら3
五等分の花嫁 第5巻の感想・ネタバレ
五等分の花嫁(5巻):106P 7コマ目-107Pより引用
『五等分の花嫁』第5巻では、期末試験に向けた勉強会までが描かれていますが、風太郎の目の前には問題がいつものように積み重なっていきます。
さらに風太郎が勉強漬けの生活を送るようになった理由や、四葉とのデート模様が見られるなど、見逃せない展開が連続して濃い内容に。
ラストでは5年前の京都で出会った少女と再会することにもなりますが、まずは第5巻で紡がれている内容について、感想・ネタバレをまとめていくことにします。
明らかにされる風太郎の過去
風太郎の勉強好きは生来のものではなく、とある少女との出会いがきっかけになっており、それまではクラスのやんちゃ坊主という印象でした。
ただやんちゃなだけではなく、クラスの委員長を務める女の子に対して密かに恋心を寄せるなど、かわいらしい一面を持っていたことも明らかに。
現在の姿からは想像できませんが、好いている相手が他の男子と仲良くしているところを見て、「じゃま者は自分」と考えるように、幼いころは繊細だったことも窺えます。
そんな幼い風太郎を変えるきっかけになったのが、修学旅行の京都で出会った1人の少女で、生徒手帳に忍ばせている写真の女の子でした。
今回の回送によって、こと第2巻でのシーンから五つ子たちも同時期に京都に来ており、そのうちの1人と風太郎は5年前に出会っていたことが確定。
風太郎は五つ子のうちの誰かが5年前に出会ったことがあると考えますが、思い出を振り返ってみては、気のせいだったという結論に至ります。
5年前に出会った人物は五つ子の誰かであることは間違いなさそうですが、いったい誰なのかが分からないところで、少しだけ考察を伸ばしていくことにしましょう。
5年前に出会った少女は誰なのか
第2巻のラストシーンで風太郎と五つ子の誰かは、すでに会っていた可能性が浮上しますが、第5巻の内容踏まえると確定的となっています。
問題は誰が5年前に出会った少女なのかという点ですが、今のところ可能性が考えられるのは二乃と五月の2人でしょう。
修学旅行に出発する前に二乃は、幼いころの風太郎の写真をもう一度だけ見ており、過去に見たことがある旨の発言を残していました。
五月に関しては5年前の「みんなのお手本になる」という発言から考えることができ、母親の代わりとして振る舞おうと努めている彼女らしい考えと合致。
そして最初から風太郎に対して気にかけている様子も多いことから、二乃よりも五月の方が可能性としては強いと考えることができるでしょう。
しかしほかの3人の可能性を否定できる要素がないため、あくまでも現時点では五月が5年前に出会った少女である可能性が高いという話に。
第6巻では風太郎と5年前に出会った少女が再開するところからスタートしますので、引き続き「誰が5年前の少女なのか」に迫っていくことにします。
四葉が欲しがっていたモノ
勤労感謝の日、風太郎は四葉に林間学校のお礼としてデートに出かけていきます。
ここでは中野四葉がどんな人物なのかというのがよく分かり、頼まれごとは断れないお人好しな性格だけでなく、助け回るあまり自分を見失っていることも窺えました。
風太郎はモノでお礼をしようと考えていたため、デート中はいずれも四葉自身が欲しがっているものではないことを知ると、彼女のパーソナリティに迫っていきます。
しかし四葉はモノではなく、風太郎の無邪気に笑う姿を見て心が満たされており、ここから彼女は根っからのお人好しであることが強く感じられるばかり。
自分が楽しい思いをするよりも、自分以外の人が幸せや楽しさを感じてくれるだけで満足し、それが自分の幸せや楽しさになるのだということが分かります。
ときとして風太郎をからかって楽しもうとする様子も見られ、これが密かに想いを寄せている部分だと考えることもできますが、果たして……。
期末試験を控えた姉妹のケンカ
『五等分の花嫁』は風太郎が五つ子たちの家庭教師をして、成績を上げて赤点を回避させるのがテーマとしてありますが、期末試験前には大きな問題に直面してしまいます。
犬猿の仲である二乃と三玖の不穏な空気が流れるなか、風太郎は2人の関係が悪化することを避けようと立ち回りますが、苛立つ二乃の前に立ったのは真面目な五月でした。
上杉家の家庭事情に詳しく、元より彼を気にかけている五月らしい行動ですが、なによりも五つ子の母親のように振る舞おうという決意から二乃を責。
しかし二乃と五月は2人で行動していることが多く、風太郎を認めない2人でもありましたが、可愛がっていた妹に裏切られたような気分を味わったことでしょう。
これによって2人の関係は悪くなるばかりか、互いに意地を張り合って家出をしてしまい、家庭教師の授業どころではない状況に。
こと五月に関しては、上杉家におじゃまする形になって説得を続けられる状況下にありますが、二乃に限ってはホテルの一室に立てこもって話を聞こうとしません。
ましてや、キンタローの話も持ち出されてしまい、まともに会話をする機会を失ってしまうことに。
さらには四葉が陸上部に参加し続けるなど、今回こそ全科目赤点回避という課題を達成しなければならない状況で、風太郎は窮地に立たされたと言って過言ではないでしょう。
五等分の花嫁 第5巻の各キャラ動向
五等分の花嫁(5巻):122P 2コマ目-123P 1コマ目より引用
林間学校を終えた風太郎と五つ子たちですが、一花と三玖は自分の気持ちに素直になって行動していくようになり、五月もまた家庭教師の先生として風太郎を認めます。
そして四葉とは林間学校のお礼としてデートをすることになり、二乃に関しては授業に参加してくれるようになったものの、再び亀裂が走ることになるのでした。
ここからは、風太郎と五つ子たちそれぞれの関係について、第5巻終了時点でどのように進展していったのか、また誰が花嫁に近いのかを考察していくことにしましょう。
中野一花
予防接種のついでにお見舞いにやってきた一花は、風太郎への気持ちを自覚するに至ったものの、どうして好きになってしまったのかを考えていました。
そして勤労感謝の日にデートに誘おうとするシーンでは、普段からお姉さんとしてからかうように接している一花でしたが、どうアプローチしていこうか悩んでいる初心な様子が見られます。
しかしまだ三玖のことを気にかけている部分もあり、映画のチケットを渡そうとしている様子から、まだ自分の気持ちに迷いを感じている部分は否めません。
まだ「風太郎と三玖の様子を楽しむ」という考えが頭のどこかにあるようで、三角関係に発展していくのは、まだ先のことになるのでしょう。
中野二乃
風太郎の授業に参加するようになった二乃でしたが、五月との姉妹喧嘩が勃発することになり、一歩進んで二歩以上下がってしまいます。
そして林間学校のできごとが事態を悪化させることになり、ホテルに引きこもった二乃は風太郎に対し、キンタローを出せとようきゅうするのでした。
当然ながら風太郎にできるはずもなく、2人の関係は出会ったころ以上に悪化していると考えることもできるでしょう。
風太郎はどのように二乃を説得していくのか、二乃も風太郎に対してどのような態度を取っていくのか……この2人の関係は見逃せそうにありません。
中野三玖
林間学校を経て、三玖は風太郎に対して積極的なアプローチを仕掛けていこうと決めましたが、その通りに行動していくことになります。
しかし恋愛というものに対して「愚かな行為」と言及したこと、さらには三玖の思い切った告白もままごと遊びの最中ということもあって、華麗にスルーされるのでした。
三玖がどれだけ本気なのかが分かり、自分の気持ちに噓をつかず正直に生きていこうとする決意が見てとれ、これからのアプローチにも目が離せそうにありません。
また一方で、二乃と五月がケンカをするきっかけを作ってしまったのは三玖でした。
二乃は風太郎が作ったプリントを破った瞬間、三玖が目の色を変えただけに、犬猿の仲となっている2人の関係にも注目が集まります。
中野四葉
林間学校のお礼ということで、四葉は風太郎と2人きりでデートに行きますが、2人の関係が進展するというよりも、友人としての間柄が深まった印象が強いものに。
四葉の言動にはときおり風太郎をからかうようなニュアンスがありますが、子どもっぽい部分が強いためあしらわれてしまいます。
また、カップルと間違われて初めて風太郎を意識しだす様子も見受けられ、やはり四葉にとって風太郎は「助けてあげたい相手」という認識なのでしょう。
しかし風太郎から「お前が欲しいものはなんだ」指摘された際には、これまで見せたことがない表情を浮かべており、公園で魅せられた笑顔も相まって、ここから見方が大きく変わってくるのかもしれません。
中野五月
風太郎が勉強をする理由を聞いた五月は、その全容を知るまでには至りませんでしたが、少なからず上杉風太郎という人物を知ることになります。
また、これまでなにかと彼を気にかけてきましたが、信頼できる人物として見られるようになってからは、背中を後押しするような発言も目立つように。
一方で彼女の口から五つ子たちの生い立ちについても明るみになっており、過去には上杉家にも劣らない極貧生活を送っていたことが判明しました。
林間学校で男性を見極める必要があるというのは、現在の父親であることも考えられますが、どちらかといえば血の繋がっている本当の父親を指していたのかもしれません。
いずれにせよ、風太郎を信頼するようになってからは様々な情報を吐き出すようになっているため、風太郎と五つ子たちの過去に迫るヒントを探る手がかりとなりそうです。
まとめ
五等分の花嫁(5巻):40Pより引用
期末試験という山場を控えるなか、再び風太郎はバラバラになった五つ子たちを1つにまとめるために奮闘することになりますが、ついには過去にもあったように、自分は不要ではないかと考えるのでした。
二乃以外からは信頼を得られるようになりましたが、林間学校でキンタローとして行動していたこともあって、彼女と打ち解けるためには相当な難易度の高さが窺えます。
果たして、風太郎は二乃を連れ戻すことに成功し、方や二乃と五月は仲直りをすることができるのか……そして全員が赤点を回避することができるのでしょうか?
そしてなによりも、自信を喪失してしまった風太郎の目の前に現れた5年前の少女は、彼に対してどのような言葉をかけるのか……次回も濃い内容が目白押しとなっているだけに注目せざるを得ません。
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