五等分の花嫁(第9巻)- 賑やかな高校最後の1年のはじまり

『五等分の花嫁』は講談社の週刊少年マガジンで連載されており、2019年2月時点では累計発行部数300万部を突破している作品。

2019年1月にはTVアニメ化もされ、個性豊かな美人五つ子姉妹たちと日常が描かれていますが、特に注目が集まっているのが「誰が花嫁なのか?」ということ。

今回は『五等分の花嫁』第9巻のあらすじ紹介から、読んだうえでの感想をまとめていきます。(※ネタバレが含まれます)

五等分の花嫁 第9巻のあらすじ

五等分の花嫁(9巻):表紙より引用

「落第寸前」「勉強嫌い」の美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。春休みが明け、新学期到来。無事三年生に進級した五つ子と風太郎は、なんと六人とも同じクラスに配属! 恋に勉強に学校行事!! 賑やかすぎる高校生活最後の一年が、幕を開ける──!!

引用:講談社コミックプラス

  • 発売日
    2019年04月17日
  • 収録話
    第69話 ようこそ3年1組
    第70話 学級長のお仕事
    第71話 アドバンテージ
    第72話 学級長の噂
    第73話 新川仲島
    第74話 変化球勝負
    第75話 五羽鶴の恩返し
    第76話 男の戦
    第77話 女の戦

五等分の花嫁 第9巻の感想・ネタバレ

五等分の花嫁(9巻):65Pより引用

風太郎と五つ子たちは進級して3年生となり、全員が同じクラスになるというミラクルを迎えるだけでなく、それぞれの争いも過熱していきます。

五つ子たちは一花の提案で、それぞれがバイトをして家賃を支払うことにもなり、いつも一緒に過ごしていた5人は気がつけば、異なる時間を過ごすようになるのでした。

そして風太郎には新しい試練が科せられ、全国統一模試という大舞台で全国10位以内の成績を修めて、改めて中野・父を認めさせようとします。

風太郎は果たして五つ子たちの家庭教師と両立させながら、無事に全国模試で上位成績を修めることができるのか……第9巻の感想・ネタバレをまとめていきましょう。

家庭教師と勉強の両立

風太郎は五つ子たち全員の「全科目赤点回避」という課題を達成しましたが、一方で自分の勉強時間を犠牲にしてきたため、初めて満点を取れませんでした。

これに付け込んで、中野・父は新しい家庭教師として学年1位の成績を取った武田を招聘して、風太郎と五つ子たちの仲を引き離そうと画策します。

また、武田にも目的があり、ずっと学年1位の座に居座っていた風太郎に実力で勝負をしたいとのことで、新しいクラスで一緒になると執拗に接していました。

さらには風太郎が成績を落としてしまった原因は五つ子たちにあると言い、これには風太郎も納得する部分があったようで、武田の話に耳を傾けます。

しかし成績を落としたからこそ見えた景色があることを力説し、五つ子たちに勉強を教えるのは自分にしかできないことだとも強く宣言。

武田のことは眼中になかったでしょう、あるいは自分のプライドのために真っ向から勝負を挑んだ風太郎ですが、結果は体調不良に見舞われながらも全国3位に。

これには中野・父も認めざるをえず、改めて正式に五つ子たちの家庭教師を依頼したものの、やはり娘たちとの線引きを強調するのでした。

もはや一蓮托生の関係にまで発展している風太郎と五つ子たち。

五つ子たちが風太郎と過ごす時間を求めていると同時に、風太郎もまた彼女たちと一緒の日々を楽しく思い、求め続けているのかもしれません。

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風太郎のアルバイト先にやってきた二乃

一花・二乃・三玖の3人は、風太郎への意識を明確にしていくと同時に、自分たちなりのアプローチで風太郎を振り向かせようとしています。

二乃は風太郎と同じアルバイト先で働くことになり、誰よりも近い距離で過ごす時間を手に入れますが、告白の一件からぎこちない様子が続いていました。

これは二乃が変に意識していた部分もありますが、それ以上に風太郎がどのように接すればいいのか分からず、ひとつのケジメとして答えを出そうとします。

しかし二乃は寸前で制止させ、答えがわかっていても諦めたくない気持ちがあること、絶対に振り向かせようという意志を改めて伝えることに。

どれだけ本気なのかが分かる一方で、諦めが悪いとも感じてしまいますが、風太郎が結論を先延ばしにしたのは、二乃の努力や頑張りを否定したくないことにあるのでしょう。

自分磨きに勤しむ三玖

風太郎への想いを誰よりも早く抱いた三玖は、風太郎と同じアルバイト先で働くことよりも、料理の腕を磨きたいという考えがありました。

誰かのために料理を作る楽しさに気づいた様子で、風太郎と二乃の職場の真向かいにあるパン屋で働くことになり、日に日にその腕を磨いていきます。

やがて最終的に正直者の四葉が美味しいと認めるクオリティにまで成長し、三玖は修学旅行の行き先である京都で、風太郎に自慢の料理を振る舞おうと画策している様子。

少しずつと風太郎に振り向いてもらえる自分に成長していることを実感している三玖ですが、彼女の知らないところで一花の不穏な行動が見え隠れしています。

ずっと仲良く過ごし、風太郎を巡る争いを真っ向から受けて立っている2人ですが、このできごとがどのような影響をもたらすのか……楽しい修学旅行はバチバチのバトルへと発展していくかもしれません。

秘密を隠し持っている五月

五月以外が目立っているなか、五月のセリフや行動は気になるものが多くなっています。

風太郎が女子生徒に連れていかれた際には、「あの人を好きになるなんて、どうかしている」という発言を残しており、三玖はその言葉に反応を示しませんでした。

また勉強漬けの風太郎に差し入れを入れたときにも、五月は秘密を打ち明けようという意志を見せており、試験後にも「もうひとつの顔」を打ち明けようとします。

五月が押入れにしまっていた段ボールの中には変装セットがあり、おまけに風太郎から取り上げた5年前の写真からも、内容は零奈=五月という内容でしょう。

十中八九、風太郎と再会した零奈は五月ということになりますが、覚悟を決め手も正体や秘密を打ち明けることができない五月。

なにが足枷になっているのかは不明ですが、本当にセリフのように、風太郎を意識し始めていることが原因しているのか……真面目な彼女であれば、足止めになってしまう十分な理由なのでしょう。

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五等分の花嫁 第9巻の各キャラ動向

五等分の花嫁(9巻):84-85Pより引用

『五等分の花嫁』第9巻では進級とともに、それぞれの動きが活発化している印象が強く、修学旅行に向けてのけん制が激しいと感じるばかり。

風太郎も五つ子たちから好かれていることを自覚していくなかで、どのような行動を取っていくのかが、今後の流れとして気になるところでしょう。

まずは修学旅行を迎える前の五つ子たちの言動を見て、これからどのような展開を迎えるのか、また風太郎の心を動かしているのかどうかを考察していきましょう。

中野一花

一花の行動については「ズルさ」のようなものが目立つ内容となっており、なりふり構っていられないという気持ちが見え隠れしています。

女子生徒から詰め寄られた際、とっさに三玖に変装した流れで風太郎に近づくと、あたかも三玖本人が一花の恋路を応援していると噓をついてしまうことに。

風太郎の些細な言葉や行動が彼女の胸に響いており、そのたびに独占したいという気持ちが強くなってしまい、後には引けない行動を取ってしまったのでしょう。

気持ちが強まり、行動が露骨になってから、一花にはどこか歯車が狂ってしまっている印象も受けるばかりで、仮に失恋してしまった場合、そのショックで大きく調子を崩してしまう脆さも感じられます。

また三玖との関係の崩壊も目に見えて予想することができるため、一花の恋愛模様よりも、姉妹たちや風太郎との関係の進退が気がかりでなりません。

中野二乃

旅館では暴走機関車と言わんばかりに積極的だった二乃ですが、日常に戻ると冷静になってアプローチをかけていくように。

その一手目が風太郎と同じアルバイト先で働くことで、これによって誰よりも風太郎に近い距離を手に入れることになり、チャンスが広がったと言えるでしょう。

しかし風太郎は機を見て答えを出そうとしますが、今の時点ではフラれることが目に見えて分かっていたため、二乃は精いっぱい止めに入ります。

結果としては効果ありで、自分のことを知ってほしいと伝えたことにより、これからも変わらず積極的に風太郎に接近していくことが予想されます。

今や初期のツンツンしていた表情は見る影もなく、1人の恋する女の子となった二乃は、五つ子の誰よりも魅力的と言えるのかもしれません。

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中野三玖

風太郎に恋をしていることは姉妹の仲で周知となっただけに、三玖は少しでも風太郎を意識した発言をする者がいれば、嫉妬心を露わにするようになりました。

また行動にも大きな変化が見られ、苦手な料理を少しでも上達させようと努力するようになり、今や三玖からは自分自身を落ちこぼれと表現していたころの様子が見られません。

どうすれば風太郎に振り向いてもらえるのかを自分なりに考え、魅力的に見えるように行動していく様子もまた、二乃同様に恋する乙女そのものです。

そんななか、一花が三玖に成りすます事案が発生してしまい、これによって風太郎はどのような印象を受けるのかが気になってくるところ。

ヒントなしで三玖を見分けことができた風太郎ですが、今回も同様に三玖ではなく一花だと気づいていたのか……「俺は……」と言いかけた言葉が気になり、一花との関係など、彼女の周囲の環境の変化が気になるばかりです。

中野四葉

学級長に立候補し、風太郎を相方として推薦した四葉は、周りから付き合っているのではないかと噂されますが、本人はこれをキッパリと否定します。

また風太郎にも「全力で応援します」と言っており、この結果によって、四葉の方からアプローチを仕掛けるという可能性がなくなってしまったのではないでしょうか。

とはいえ花嫁の可能性はまだ残されており、もしも風太郎から四葉に告白した場合どうなるのかというもの。

風太郎は恋愛に対する意識が変化していることも相まって、この先誰かを意識していくことが十分にありえます。

2人は友人関係がしっくりきますが、3年生の1年を学級長として二人三脚で働くことから、風太郎が四葉に対する認識が変わっていく可能性を否定することはできません。

中野五月

第9巻では随所に気になる発言を残しているのが五月で、一花・二乃・三玖たちの様子をどう思っているのかが一番の気になる部分です。

一方で風太郎視点での五月は、ほかの姉妹たちに比べて互いに明確な線引きができると見ていますが、これまでの言動を鑑みると、浅はかな見立てとなるかもしれません。

五月は秘密を打ち明けなければならないという想いを抱えており、どうやって事情を説明しようかと悩むなど、不器用な一面が露骨に出てきてしまうように。

秘密=零奈の件なのでしょうが、ほかにも重大な秘密を持っているのかどうか……。

内容次第で風太郎の気持ちを大きく動かす可能性があるだけに、修学旅行で秘密を明かすことができるのか、五月の行動に焦点を当てて見ていきたいばかりです。

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まとめ

五等分の花嫁(9巻):116P 2コマ目より引用

第9巻では五つ子たちそれぞれの印象が初期と比べて大きく変わったと感じるばかりで、一花と二乃の評価が逆転していることがネット上でも見てとれます。

「一花のズルさ」とは表現していますが、これもまた立派な戦略であることは間違いなく、二乃の言葉を借りれば蹴落としてでも風太郎を独占したい気持ちの表れ。

ただそれだけに犠牲にしているものが多く、自身も胸を痛めている様子が見られるなど、不発に終わってしまったときの反動の大きさが安易に想像できます。

一方で五月の行動も気になる点が増してきており、彼女もまた風太郎同様に関係を線引きしているのでしょうが、自身の気持ちには逆らえない様子。

より一層にそれぞれの恋が激化しているなか、6人は修学旅行で京都に行くことになるため、どのような戦いが巻き起こるのかが気になってしまうばかりです。

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