『エガオノダイカ』では、ソレイユ王国とグランディーガ帝国の視点が交互に描かれていますが、今回ではついに1つの物語の中で、両陣画の主人公であるユウキとステラそれぞれの姿を見ることができます。
戦況はグランディーガ帝国が一方的に推し進めている格好になっており、そこでソレイユ王国は新型クラルスを搭載したテウルギアを本格導入。
ユウキもまた、決意を新たに作戦の指揮を執るようになりますが、果たしてソレイユ王国は状況を好転させることができるのでしょうか。
『エガオノダイカ』第6話の感想と考察をまとめていきますが、まずは内容を振り返る意味を含めて、感想からまとめていくことにしましょう。
エガオノダイカ第6話の感想
『エガオノダイカ』第6話では、一方的に押されているソレイユ王国からの視点で物語が進み、ついに重要拠点である都市部にまで攻め込まれてしまうのでした。
防衛しなければ王国は機能しなくなるも同然であるにもかかわらず、王国陣営の戦力は残り2割程度となってしまい、ハロルドが最前線まで出撃することを決意。
そして王女である勇気もまた、王女として国民に安心を与える一方で、現実から目を背けることなく、モニター越しで戦況を見つめ続けるのでした。
まずは『エガオノダイカ』第6話の感想をまとめていき、後述する考察へと繋げていきたいと思いますので、最後までお付き合いください。
攻め込まれ続けるソレイユ王国
©タツノコプロ/エガオノダイカ製作委員会
ソレイユ王国とグランディーガ帝国の戦争は、もはやソレイユ王国の敗戦が見えるところにまで迫っているも、親衛隊を中心に最後まで戦い続ける状況へと発展。
ユウキは放送で国民たちに安心を届けるのが精いっぱいで、帝国との戦争はこれ以上を避けることができないのか、他に自分ができることはないのかを模索しますが、一向に答えは出てきません。
側近であるレイラと話をしますが、そこで自身の両親が関わっていた新型クラルスに関して話題に上がるものの、生活エネルギーであるクラルスを巡る戦いは必然に起こるものだったと分かります。
一方でイザナとハロルドは、亡きヨシュアの墓参りにやってきました。
どうやらユウキは毎日欠かさず来ている様子で、他にも戦争の犠牲者となった多くの者たちが安らかに眠っています。
その中にはハロルドの妻の墓もあり、そこで決心をしたような表情で、今度の戦闘では自らも前線に出ることを宣言。
しかしイザナからは私怨を指摘されますが、ハロルドは否定することはなく、これ以上大切なものを奪われないために戦うことを墓標の前で誓うのでした。
撤退不可の最前線で戦うハロルド
©タツノコプロ/エガオノダイカ製作委員会
王国と帝国による、絶対防衛圏での戦いが火ぶたを切ります。
ハロルドやユニ、ルネといったエースパイロットたちは最前線で敵機を撃破し続け、相手の圧倒的な戦力差を前にしても果敢に立ち向かっていきます。
ユニとルネは失った戦友であるヨシュアのために、ハロルドは私怨もさることながら、王国という大切な存在を奪われないよう、決死の覚悟で戦い続けるのでした。
ユウキは司令室から戦況を見守っていましたが、初めて戦うハロルドの姿や倒れていく兵士の姿から目を背けようとしますが、レイラがこれを制止します。
レイラは毅然とした態度で戦況を見守り続けており、ユウキもまた彼女に励まされるようにして、もう一度モニターを見続けることに。
ハロルドが鬼神のごとく活躍しているものの、状況はやはり王国の劣勢であることは変わりませんでしたが、ユウキはヨシュアの「気合と根性さえあれば……」という言葉を思い出すと、地雷の位置や地形を確認。
すぐさま敵味方問わず全機に通信を開いて撤退するよう促すと、石灰化した地面を地雷で爆破して、一帯を崩落させて戦闘を終結に導くのでした。
王女の覚悟を次へとつなぐイザナ
©タツノコプロ/エガオノダイカ製作委員会
地形が大きく変わってしまったことにより、両軍とも撤退して戦闘が終わります。
玉座ではユウキがイザナやレイラ、ハロルドたち親衛隊に対して、自身の身を持ってして戦争を終結させる意思を伝えますが、当然全員がこの意見に反対。
しかしイザナだけは、ユウキが王女として立派な決断をしたことを汲み取り、彼女に言われるがまま無条件降伏をする手はずを整えるのでした。
後日、調停式に参加するためにユウキは出発しますが、場所は敵艦でおこなうことを説明されると、そのままイザナ以外の側近と一緒に王都を出ていくことに。
ユウキはすぐに正反対の方向へ進んでいることに気が付くと、全員が王女を逃がすために安全地帯へと退いていることを叱責しては、ハロルドにはその場で頬をはたきます。
その後、イザナから通信が入り、ユウキが自分の意志で行動を起こしたことを誇らしく思うと同時に、同乗している妻と子供たちのことをよろしくとだけ伝えるのでした。
自身が捕虜となることで戦争を終結させようと考えたユウキでしたが、王国を守ろうとする近しい人物たちの手によって、その想いを遂げることは叶いません。
これが吉と出るのか凶と出るのか、そして帝国軍は王都まで侵入したことにより、もはや勝利は目前であることを確信して、勝どきをあげるばかり。
そこにはビュルガー分隊の姿もありますが、どこか浮かない表情をしており、彼女たちの心境も気になるばかりです。
エガオノダイカ第6話の考察
ここまでの『エガオノダイカ』を振り返ると、ユウキが王女に即位してからというもの、エガオが見られるシーンが大きく減ってしまっています。
果たして彼女に再び明るい笑顔が描かれる時がくるのかと思うばかりですが、それ以上にユウキとステラが交わりそうな気配が漂ってきたのが気になるところ。
そして戦争に関しては、もはや帝国軍の圧勝と言っていいほどで、王国側はしぶとく抗戦を続けている状況に。
その中でビュルガー分隊の浮かない表情も気になるばかりですが、ここで『エガオノダイカ』第6話の考察をまとめていくことにしましょう。
レイラはステラを認識していたのか?
©タツノコプロ/エガオノダイカ製作委員会
『エガオノダイカ』で気になっているのが、レイラとステラは親子なのかということ。
第6話ではモニター越しではあるものの、ステラが仲間を助けるために行動している様子が描かれており、この時の瞬間をユウキとレイラがハッキリと見ていました。
レイラはイザナと妻に対して気を使っている様子も描かれていましたが、やはり自分の娘が事件で死んでしまったため、そのような行動を取ったのだろうと想像できます。
またユウキの前では常に毅然とした態度を取っており、これまで動揺らしい動揺を見せたことがないのも一つの特徴と言えるでしょう。
ただ親としては、死んだと思っていた娘が生きていることを知ると、その場で泣き崩れてもおかしくはありません。
そのため、レイラはステラのことを自分の娘だとは認識できていなかった可能性があり、親子関係にはない可能性も浮上してきます。
もしステラを認識したうえで、あのまま毅然とした態度を取り続けていたのだとすれば、レイラはかなりの演技派であり、現場の空気を乱さないよう気持ちを抑えていたことも分かってきます。
この辺りに関しては、もうしばらくすると事実関係がハッキリしてきそうですが、ユウキが育てていたひまわりに何かしらのヒントが隠れていればと願うばかりです。
喜びの表情が無いビュルガー分隊
©タツノコプロ/エガオノダイカ製作委員会
グランディーガ帝国はソレイユ王国の中心部を手中に収めたことにより、戦争に勝利したも同然であることを喜びますが、ビュルガー分隊にはその様子が見られません。
周りの兵士たちは浮かれ喜んでいる様子が見て取れますが、ステラの表情には笑顔が無いだけでなく、他の仲間たちも無表情でただ見つめているだけでした。
これは分隊員全員がゲイルの考えに同調している可能性が考えられ、その考えとは「余計な殺生はしない」というものかもしれません。
彼らが初登場となった第3話では、隊長であるゲイルが単独行動を取って、基地施設内で暮らしている子供たちを安全なところまで避難させたというエピソードでした。
1つの部隊として行動していく中で、ゲイルの中にある信念のようなものに触れて感じることで、次第に共感していくだけでなく、自分たちの正義として考えるようになったのではないでしょうか?
そのため、相手をただ殺戮するだけの戦闘マシーンである他の兵士とは、一線を引いているのだと考えることができ、笑顔を見せないという態度を取ったものと思われます。
クールに振る舞っていることも十分にありますが、何か別の思惑を持っている可能性はありそうです。
ひまわりはどうなっていく?
©タツノコプロ/エガオノダイカ製作委員会
『エガオノダイカ』で忘れてはいけないのが「ひまわり」の存在です。
ソレイユ王国側のエピソードでしか登場しないひまわりですが、時間の経過とともに成長していき、ユウキの背丈を越えるにまで伸びていました。
花は完全に開いていない様子ですが、ユウキ自身も上手く育ってくれていないと感じており、これからはユウキがいなくなったため、誰も水を与える者もいません。
そこで取って変わるのがステラで、これから王宮にあるひまわりを育てていくことになるのではないでしょうか。
ただステラがひまわりの育て方を知っているかは疑問で、他に知っていそうな人物といえば、ゲイルくらいになるかと思われます。
もしくは育て方を知らずとも、何となくでやってみた結果、ひまわりが咲いたというところまで発展しそうですが、これがユウキとステラを結ぶきっかけになりそうです。
ソレイユ王国は現在のところ敗走する一方で、いつかはユウキも捕えられるでしょう。
捕らえられて再び王宮に立ち入ると、花開いたひまわりを見て喜び、ステラと繋がっていく……なんて展開を予想してみます。
もしくは、レイラとステラを結び付ける何かが潜んでいるかもしれません。
ともあれ、これからはひまわりの存在にも注視していきながら、物語の内容を見ていく必要がありそうです。
まとめ
©タツノコプロ/エガオノダイカ製作委員会
『エガオノダイカ』第6話の感想と考察をまとめましたが、王国と帝国の戦いは一方的であり、結果は目に見えていますが、どのような結末を迎えるのかが気になります。
もしユウキが捕らえられるという形が実現すれば、ようやくステラと出会いを果たすことにもなるため、物語が大きく動いていく分岐点となりえるでしょう。
そのチャンスが第6話であったものの、イザナやその他の側近たちによって阻止されてしまい、再びユウキとステラの距離が離れていってしまいました。
次回は「王宮のひまわり」というタイトルが与えられているため、ステラとひまわりの関係性について描かれることは十分にあり得ます。
どのような内容が描かれるのか、そして今後の展開にどう影響していくのか、じっくりと『エガオノダイカ』の物語を追いかけ続けていきたいと思います。
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