回を重ねるごとに『ケムリクサ』の謎が深まっていき、一方で明らかになってきた部分も増えてきて、毎週楽しみにしている人が多くいるのではないでしょうか。
物語も中盤に差し掛かったところで、『ケムリクサ』第4話ではこれまでにない強敵のヌシが現れて、りんたちの旅路の前に立ちはだかります。
またヌシとの戦いに差し掛かるまでは、りんやわかばたちの会話から見えてきた部分も多く、ますますこれからの展開に期待できそうな内容となっていました。
いったいどんな内容が描かれていたのか、さっそく『ケムリクサ』第4話の感想と考察を進めていきますが、まずは感想からまとめていくことにしましょう。
内容を振り返りながら『ケムリクサ』の世界観や謎などをまとめていき、そのまま考察へと繋げていきたいと思いますので、最後までお付き合いください。
ケムリクサ第4話の感想
水を探して新しい島へと向かうりんたちですが、まずは一度来たことがある3島に差し掛かると、やはり水は無くなってしまった様子。
とりあえず水がない場所にいても仕方がないため、一同はそのまま3島を通過して、4島まで一気に行こうとします。
4島に行くためには空橋を通る必要がありますが、そこで彼女たちが思いがけない事態に遭遇することとなり、絶体絶命の窮地に陥ってしまうのでした。
果たしてりんたちの旅はここで終わってしまうのか、それとも強敵であるヌシと対峙して、その先へと進むことができるのでしょうか。
まずは『ケムリクサ』第4話の感想からまとめていき、どんな内容だったかを振り返っていきたいと思います。
ケムリクサに夢中のワカバ
3島に入ったりんたちは、そのまま空橋で4島まで一気に向かおうとします。
その間のワカバと言えば、拾ったケムリクサやりつから貰ったケムリクサを夢中になって調べており、アオのケムリクサについては動きに反応して光を出すことが分かったところまで至るのでした。
りつから貰ったオレンジのケムリクサも一瞬だけ光ったと言いますが、それはまだ使い方が全く分からない様子で、これからよく調べれば使い方だけでなく使い道も明らからになるではと、胸を高鳴らせるばかり。
傍で聞いていたりなは「ケムリクサアホだな」とワカバを馬鹿にしつつも、自慢するかのように自身が持っている特別なケムリクサを披露します。
そして自分の能力もトコトンまで披露しては、ワカバの興味はケムリクサから彼女が持つ能力へとシフトし、りなはもっと見たかったら美味しいものを持ってくるのだと条件を出すのでした。
一方、前方でアカムシを軽快しながら進んでいたりんとりつは、騒いでいる後ろに注意をしながら、引き続き空橋を目指してゆっくりと進んでいきます。
ヌシに遭遇したらとにかく逃げろ
アカギリが出ている場所差し掛かると、一行は見通しの悪さからゆっくりと進むことになりますが、同時にりつは小さいアカムシが数体いることを感じます。
するとりんも正面にいることを察知して、ミドリのケムリクサを剣状に伸ばして攻撃し、小さいアカムシを一瞬で撃破。
あまりにあっさりとしたできごとでしたが、ワカバのケムリクサに対する好奇心が湧いてしまい、ミドリの力はアカムシにとって毒なのかと分析し始めます。
加えて一瞬のタイミングで上手く扱っているりんを褒めちぎると、彼女は「りょうに比べたら大したことない」と、照れ隠しをするように謙遜するのでした。
しかし姉であるりつは自慢の妹を素直に褒めており、続けてりなも自分たちの存在も忘れてもらっては困ると言って、和気あいあいとした雰囲気に包まれます。
ただワカバは行く先々にもアカムシがいること不安視しますが、りなは「さらにでっかい強いのがいるな」と言って不安を煽るのでした。
1島で遭遇した大型アカムシよりも強力な存在とされているヌシは、見かけたら一目散に逃げるのが正解だとりなは説明し、過去にりょうが1度だけ倒したことがあることも付け加えます。
ところがりな本人はヌシの存在を良く分かっていない様子。
そこにりつは念を押すようにして、りんの前ではヌシの話をしないで欲しいとだけ添えて、一同は安全を確認した後に休息をとることにします。
ケムリクサを上手く扱っていたりく
空橋まで目前に差し掛かった一同ですが、一気に越えることに備えて休息を取ります。
ワカバは再び持っているケムリクサをいじっており、りつは渡したオレンジのケムリクサの使い方が分かったかどうかを尋ねますが、それについてはまだまだ研究が必要な様子。
しかしアオのケムリクサについては、少しずつではあるものの扱い方を習得した感触を得ており、姉妹の前で披露するのでした。
その光景を見てりつは、普段からケムリクサを使っているものの、深く考えずに使っていることを思い出しては、一番うまく扱っていたのはりくだったと懐かしみます。
りくは本体とミドリだけではなく、様々な種類のケムリクサを使えたのだと明かしては、りょうアカムシとの戦いで活躍していたことを話しますが、そこに暗いムードが包み込んでしまうことに。
するとりなは何かを察知して、急に自身のモモのケムリクサを確認しては、もっと食べないと自分が増えないと発言。
これにワカバが反応して、モモのケムリクサ使えばりんたちも増えるのかと考えますが、どうやらモモのケムリクサ自体が弱っており、さらにりなしか扱えないと明かします。
モモのケムリクサを元気にするためには、やはりたくさん食べるしかないと改めて決意するりなでしたが、ワカバはその行動が姉たちの暗い空気を察知して、元気づけようとしたのだというのでした。
その言葉を聞いてりなたちは照れてしまいます。
またワカバは続けてりんの中にあるケムリクサも「キレイ」だと見惚れては、じっと見られてしまってりんも赤面して電柱の裏に隠れるのでした。
空橋まで到着したものの……
夜が明けて空橋のふもとまで到着した一考でしたが、線路は途切れてしまっており、肝心の道は頭上のかなたにある橋の上に続いていました。
どうやって昇るのだろうと考えていたワカバでしたが、慣れたかのようにりんとりなは準備に入っていき、軽快な身のこなしでりんは橋の上に到着。
するとミドリから伸びたロープ状のものを力いっぱいに引き、彼女の力で車体ごと橋の上へと上げるという、なんとも古典的な方法で再び線路の上に立ちます。
橋の上に昇ることができたもののアカギリがいつもより濃いため、りんは先頭を歩いて、その後ろをりながサポートする形で進んでいくことに。
しかしその後すぐ、急に地震のようなものが発生して橋が揺れてしまい、りんとりなは警戒しながら周囲を見渡します。
そして揺れが収まったと思った瞬間、目の前からビームが飛んできてりんを攻撃すると、目の前には大型アカムシよりも大きなヌシが姿を現しているのでした。
ヌシとの戦いで窮地に立たされる
不意の攻撃だったものの、なんとか致命傷を避けたりん。
目の前にはヌシが立ちふさがっており、その圧倒的な攻撃力を目の当たりにしたりんは、姉たちを巻き込まないために車体を後方へと強く押し出すのでした。
りんも一緒に逃げようとするも、ヌシは予想以上に素早く行動したため、戦いは避けられないと判断して真っ向から対峙することを決めこみますが、どうやらヌシは彼女たちの姿を見失った様子を見せます。
その隙にりつは車体から降りて物陰に隠れて身を潜めますが、ワカバはもう一度ヌシが立ち止まるのではないかと察知。
しかしりんは自分を犠牲にして姉たちだけでも逃がすしかないと考えており、それに対してりつは見捨てることができないと食い下がりますが、考えと方針がまとまらないときにワカバはある提案をします。
どうやらヌシはケムリクサに反応して行動している様子があり、これは落としてしまったケムリクサを攻撃したことから推察されることを説明しては、ケムリクサを囮にした好きに一撃で倒そうと考えるのでした。
この作戦にはりなの協力が必要不可欠であることも付け加えると、他に打つ手もないことから、りんはワカバの案に乗ることに。
りなは丸い物体を生み出して、それらにミドリのケムリクサを付けてヌシの注意を引こうとしますが、どうやら相当な体力を消耗してしまう様子。
しかしヌシは間違いなくケムリクサに反応しており、その隙を見てりんは渾身の一撃をヌシに与えると、見事に撃退することに成功するのでした。
ケムリクサをとっさに使ったワカバ
見事な連携でヌシを倒したかに思えましたが、ヌシの意識はまだあった様子で、彼らが気を抜いている瞬間に強力なビームをりつたちの方を目がけて放ちます。
りんはその行動に気づきましたが、一歩遅れてしまって間に合いません。
まさしく絶体絶命のピンチでしたが、これに反応したのがワカバは無意識にケムリクサを手にとっては、アオのケムリクサからシールドのようなものを展開させているのでした。
ヌシもまた渾身の一撃を放つも、今度こそ力尽きており、煙が晴れたと同時にりんは急いで姉たちのところへと駆けつけます。
とりあえずはワカバによって誰もケガをせずに済みましたが、改めて一同はヌシを倒せたことを確認すると、りつは喜びよりも目の前の事実を信じられないという表情を見せていました。
そしてりんは、「私たちだけでもできたよ……」とりょうに語り掛けます。
また、りつはワカバのおかげで倒せたと感謝をしますが、自分はよりも危険を引き受けてくれたりんがよくやってくれたと、改めて彼女の心強さを実感。
しかし、いつまたアカムシが襲ってくるか分からない状況であるため、急いで橋を渡り切ろうとしますが、ワカバは例のごとく近くのケムリクサを拾い集めている最中。
まだヌシを倒せた余韻に浸っている一同ですが、同時に水があるかどうかを期待しながら、一行は4島を目指して再び出発するのでした。
ケムリクサ第4話の考察
『ケムリクサ』第4話では、りんたちにとって最大級の壁ともいえるヌシが登場しましたが、ワカバの気づきやアイデアによって、なんとか撃破することに成功します。
そして再び4島に向けて出発をしましたが、物語の随所で名前だけ語られている姉妹の存在や、ワカバが徐々にケムリクサを扱えるようになったなど、気になる部分が描かれていました。
また一つ、『ケムリクサ』の世界観について謎が深まりつつも、明らかになってきた点がありますので、その内容をそれぞれまとめていきたいと思います。
おそらくは、『ケムリクサ』第4話を見て作品の魅力にますます惹かれてしまった人が大勢いるのではないでしょうか。
次回以降の楽しみに繋げていくためにも、ぜひ以下でまとめている考察をそれぞれチェックしてもらって、第5話放送までに備えてみてください。
オレンジのケムリクサは重要な手がかりに
ケムリクサは色によって、それぞれの役割や機能が異なっていることは、ここまでの内容を見れば一目瞭然と言えるでしょう。
今回はオレンジのケムリクサで、今後の展開に重要な意味を持ちそうなメッセージが込められており、それがりょくが使っていたケムリクサに刻まれた「このせかいのしくみについて」という文字でした。
前回までの『ケムリクサ』では、オレンジのケムリクサは地図として機能していましたが、現代に置き換えると紙のような記録媒体としての役割があると考えられます。
そのため、現在はワカバが所持しているオレンジのケムリクサには、りょくが明らかにした世界の秘密についてが記されているのでしょう。
第4話でワカバはアオのケムリクサを使って見せており、将来的にオレンジのケムリクサについても、使い方をマスターするものと思われます。
現状ではまだ手探り状態ではありますが、物語後半に差し掛かると不意に使って見せては、世界の秘密を目の当たりにしてどう立ち向かっていくのかに期待がかかります。
「カンリ イロ ケンシュツ」とは?
ラストシーンで描かれていた、「カンリ イロ ケンシュツ」の意味についても考えてみることにしましょう。
ごく普通に考えてみれば、「カンリ イロ ケンシュツ」=「管理 色 検出」と置き換えることができますが、それぞれのワードが独立しているのかどうかで意味合いが大きく変わってきます。
「検出」についてはそのままの意味で捉えることができますが、もし「管理」「色」とそれぞれ独立している場合、何を指しているのかという点が問題になるでしょう。
まずは「管理」から、その意味をチェックします。
1 ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。
2 事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。
3 法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること。
出典:コトバンク
3つの意味がありますが、共通しているのはいずれも対象があることで、何を管理するのかというところが気になる部分。
ケムリクサを管理するのか、世界そのものを管理するのか……対象がハッキリとしませんが、この両者どちらかになると思います。
続いて「色」について考えてみますが、『ケムリクサ』では様々な色を持ったケムリクサが登場していることから、これもそのままの意味で通じるでしょう。
となれば、「管理しなければならない重要な色のケムリクサを見つけた」という意味があると考察することができますが、果たしてどうなることやら……。
そしてもう一つの可能性として「管理色検出」と、それぞれのワードが独立しておらず、ひとまとまりの言葉として意味を持っている場合です。
ただ、これに関しては意味がサッパリ分からず、実は「イロ(色)」はアカギリによってエラーが発生したのではないかと考えて、本当の意味は「イロ=色=ショク=職」の誤変換ではないかと考えてみました。
すなわち「管理職」となって、これは人を指すワードになりますので、おそらくワカバのことを意味しているのではないかと考察してみます。
完全にダジャレではありますが……ワカバについては未だ謎多きキャラクターですので、その正体がますます気になってしまうばかりです。
ヌシとの戦いで大きく消耗したりん
ヌシとの激闘を繰り広げたりんですが、なんとか倒すことができたものの、その後からずっと左腕を押さえていたのが気になっています。
戦いの後、彼女の左腕からは蒸気のようなものが発生しており、これは水が蒸発したことによって発生していると考えられるでしょう。
りんたちの身体は特殊であることを前回の考察でも触れていますが、大量の水を必要としている様子から、植物のような構造をしていると考えることができます。
ただこの点よりも気がかりなのが、左腕の中にあるミドリのケムリクサの形状がボロボロになっていること。
りなによって作られた囮たちが持っていたミドリは、いずれも葉の形をしたものでしたが、りんのミドリについては葉脈すらもボロボロの状態になってしまいました。
この現象については、植物のメカニズムである蒸散が当てはまります。
植物において,主として葉から水分が水蒸気になって出ていく現象。その大部分は気孔,水孔,皮目などの孔を通して,植物体の細胞間隙中の水分が直接に出ていくが,また表皮系の表皮細胞ことに孔辺細胞,毛の細胞などから直接にクチクラを通しても蒸散は行われている。植物体が蒸散によって失う水分は,根によって吸収され,通道組織を通って茎葉に補給される。吸収作用と蒸散作用との平衡がくずれ,過剰に蒸散が起れば植物はしおれる。
出典:コトバンク
重要なのは最後の「過剰に蒸散が起これば植物はしおれる」という部分で、小さいアカムシと処理しているときは蒸気のようなものが発生していませんでした。
りんの腕から放たれていたのが本当に蒸気なのだとすれば、まさしく過剰に蒸散が起こっている状態なのでないでしょうか?
ということは、りんはフルパワーでヌシと戦っていましたが、無意識なのかは定かではないものの、命を削りながら戦っていたと見ることができます。
腕を押さえている様子からも傷ついていることは明白で、次回以降の物語の中でりんが倒れてしまう展開が用意されていると想像できます。
水不足が原因なのか、それともヌシクラスのアカムシとの連戦によって倒れてしまうのかは分かりませんが、これからのりんの状態が気がかりでなりません。
まとめ
『ケムリクサ』第4話の感想と考察をまとめましたが、何よりも気になっているのは「カンリ イロ ケンシュツ」の部分で、Cパートは次回予定の位置づけになっていそうですから、第5話で動きがあるでしょう。
またオレンジのケムリクサに刻まれた「このせかいのしくみについて」は、謎が深まってしまう部分となっており、こちらもまた少しずつ明らかになっていくはずです。
心配なのはりんの状態ですが、ますます身体の構造が植物に近いものであることを匂わせており、最終話を迎えるまでには彼女たちの秘密も明らかにしてほしいところですね。
一気に世界観に引き込まれてしまった『ケムリクサ』第4話でしたが、このペースでドンドン盛り上がっていくことにも期待したいところ!
次回も引き続き、放送終了後に感想と考察をまとめていく予定ですので、その時もまたお付き合いしてもらえると嬉しく思います。
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