『ケムリクサ』第6話では、前回のラストシーンで登場した謎の人物とわかばのやり取りを中心に描かれており、水を求めて6島の手前までやってきた一行の行動も新しい動きを迎えています。
まず気になるのが、りんたちとよく似た謎の人物の正体であり、わかばとどのような会話ややり取りを繰り広げていくのかということ。
これまでの会話に登場したりょく・りょう・りくのいずれかだと予想できるものの、高圧的な発言しか特徴らしいものがないため、前回の時点では分からないままでした。
謎のキャラクター、そしてりんたちの行動が中心に描かれた『ケムリクサ』第6話について、感想と考察をまとめていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ケムリクサ第6話の感想
目の前に広がるケムリクサを追っていき、やがてトンネル内部で迷子になってしまったわかばでしたが、奥地で謎の人物と遭遇してしまいます。
彼女は高圧的な態度を取るだけでなく、いきなりケムリクサを使って攻撃すると、わかばは軽い怪我を追ってしまったことから、ミドリを使って治療をするのでした。
その光景を見た謎の人物は、わかばが使ったケムリクサをミドリだと判断すると、りつたちと何か関係のある人物であることを察知。
かくして、謎の人物とわかばは少しの間、会話を繰り広げていくことになります。
ケムリクサを用意に扱うりく
わかばが持っていたケムリクサがミドリだと知ると、謎のキャラクターは警戒を解いて、自分を「りく」と名乗ります。
彼の正体が分からないものの、仮にアカムシだったとしても、りつと一緒に行動しているのだから害意はないだろうと判断し、腰を掛けて話をするのでした。
また、りくは触覚があるわかばに対して興味を示し、さらにりんの幼いころのエピソードを語るなど、会話を弾ませていくばかり。
そして、りくは何用でここにいるのかと聞かれると、ぬくい場所に用があるといって指を指しますが、わかばにはその感覚が分かりませんでした。
とはいえ長居をしていられない様子で、りくは休憩がてらの会話を切り上げて出発しようとします。
しかし、わかばが「ケムリクサの使い方を教えてほしい」とお願いすると、仕方ないといった表情で、自分なりのケムリクサの扱い方をレクチャーするのでした。
ひと通りの扱い方を教えると、加えて「りんたちには私のことを離すな」と忠告。
そしてそのまま用がある先へと向かっていき、わかばもまた、りんたちがいるトンネル入口へと戻っていきます。
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ダイダイのケムリクサに書かれている内容
りくからケムリクサの使い方を教わったことで、わかばはさっそくダイダイのケムリクサの使ってみて、書かれている内容を読んでみるのでした。
このせかいのしくみについて
これじぶんでもかけそうじゃん てことでかいてみる
いろいろしりたいけど まずじぶんたちのことをしって いきぬかないと
けむりくさがだいじっぽい ひからせるのはりくしかできない しゃくだ
わたしたちや けむりくさの えねるぎーとしてみずがひつようみたい
このせかいは いくらかのしまで できている あいだにかべ?
むかしはひとがいた? かなりたくさんいたっぽい どこいったんだろ
もじがべんりじゃん このむずかしいのよめたら もっといろいろわかりそう
さいしょのひとはなにかかくしている? しんようしていいのか?
まるで覚えたての字で書かれた文章ですが、わかばは熱心に読みふけるだけでなく、文体からりんたち姉妹と似ていることを感じ取ります。
そしてそのまま読み進めていくと、別の文体で漢字を織り交ぜながら書かれた文字も発見し、わかばは引き続き内容を読んでいくのでした。
分割後の私へ。これを見ているという事は何かトラブル?
記憶の葉を持っている私が1人いるはず。詳しくはその子に聞いて。大体解決すると思う。
無いと思うけど記憶の葉が機能していない場合、まずは何度か開くかしてみて。
分割後はケムリクサで動くことになるから、お腹は減らないけど水はちゃんととって。
あれ、文字って読めるよね?ここまでよめてるよね?読めない場合は共有すること。
さいご、念のためにだけど、私たちの目的は、(白塗り)
ごめん。ここについては忘れて。すきにいきてもらえるとうれしい。記憶の葉も。
わかばは書かれている意味こそ理解できません。
残された文章をただ読んでいたわかばでしたが、気がつくとトンネルの入口まで到着。
何をしていたのかと問いただされたものの、寸前のところでりくの言いつけ通りに話を何とかごまかして、一行は6島へと向かって進んでいくのでした。
枯れたミドリを見つける
興味本位で進んでしまったとはいえ、わかばの道案内のおかげで道をスムーズに進むことができた一行は、枯れてしまった大きなミドリを見つけることに。
ミドリの扱いに長けているりつはどうすることもできないと判断しますが、わかばはとっさにダイダイになら何か書かれているのではないかと思い、急いでミドリに関する文章を調べ始めます。
するとそこには、枯れた木があっても近くには水があるかもしれない、ケムリクサも同時に生えている可能性があると記されていて、一同は枯れたミドリを乗り越えて先へと進みだすことに。
すると眼前には大樹がそびえたっており、周囲は霧のようなもので覆われている光景が。
アイイロのケムリクサについても、すでに使っていたものは力を失って消滅してしまいましたが、わかばがりくから受け取ったものを差し出すと、再びアイイロは水の在り方を指し示していました。
借れたミドリを越えたときにも、アイイロは元気そうに水の中を魚みたく泳いでいて、ついにりんたちは湖へと到着したのかもしれません。
ケムリクサ第6話の考察
『ケムリクサ』第6話では、謎のキャラクターがりくであることが判明し、さらにダイダイに記されていた「せかいのしくみについて」の内容が明らかになりました。
そしてりんたちの旅路も、おそらくは湖へと到着したものと思われます。
まずは1つの目標を達成しましたが、同時にわかばがダイダイの内容をひも解いたことによって、新しい大きな動きを予感させる内容で幕を閉じました。
こっからは『ケムリクサ』第6話の内容を受けて、いくつか気になった点を考察として進めていきましょう。
次回もまた見逃せない展開となっているだけに、今後どのような内容が描かれていくのかを予想しながら、考察を読み進めてもらえると嬉しく思います。
ダイダイに記されていた内容【前半】
『ケムリクサ』第6話の大きなトピックスは、ダイダイに記されていた「このせかいのしくみについて」の内容が大部分を占めます。
ここで改めて、「このせかいのしくみについて」で書かれていた内容をまとめましょう。
このせかいのしくみについて
これじぶんでもかけそうじゃん てことでかいてみる
いろいろしりたいけど まずじぶんたちのことをしって いきぬかないと
けむりくさがだいじっぽい ひからせるのはりくしかできない しゃくだ
わたしたちや けむりくさの えねるぎーとしてみずがひつようみたい
このせかいは いくらかのしまで できている あいだにかべ?
むかしはひとがいた? かなりたくさんいたっぽい どこいったんだろ
もじがべんりじゃん このむずかしいのよめたら もっといろいろわかりそう
さいしょのひとはなにかかくしている? しんようしていいのか?
この部分からは、大きく2つの謎を取り上げます。
まずは「わたしたちや けむりくさの えねるぎーとしてみずがひつようみたい」という部分ですから、ここからりんたちが水を必要とする理由が見えてきました。
以前の考察で、りんたちは植物に似た構造を持っていると考察しており、ケムリクサもまた水がなければ機能しません。
ケムリクサそのものに関しても植物のようなものですので、りんたち=植物=ケムリクサとなって、彼女たちはケムリクサそのものと考えることができます。
植物のようなものかどうかは断定することができませんが、ただりんたちの体内にもケムリクサが存在していることから、ケムリクサと同等の存在と見ることができそうですね。
そして「さいしょのひとはなにかかくしている?」という部分から、ここまで登場した人物以外のキャラクターが存在していることが分かります。
これはりょうが初めて目にした人物のことを指しているのでしょう。
謎しかないキャラクターになりますが、それぞれ姉妹たちは五感のうち1つに特化していることを考えれば、切っても切れない関係にあることが考えられます。
ここで少しより道をすると、りんたちは何かしらの感覚に優れていることが、ここまでの『ケムリクサ』を見て感じた人がいるかもしれません。
・りん=視覚
・りな=味覚
・りく=触覚
・りょく=?
・りょう=?
ここで気になるのは、五感と表現しながらも6人の姉妹が存在していること。
人間には「第6感」が存在するとかしないとか言われていますから、誰か1人が第六感、すなわち五感を越えた感覚や本質を掴むことに優れているものと考えられます。
オープニング映像を見るかぎり、りつとりん、りなは部分的に発行していますので、それぞれ聴覚・視覚・味覚が優れていると予想できますが、りんが中心的な人物であることを鑑みると、第六感に優れている可能性も否めません。
となれば、視覚に優れているのはりょくとなりますが、これは文字認識ができていることから説明することができます。
また残る五感のうち「嗅覚」が未登場で、これはりょうが持つ能力でしょう。
この情報を踏まえて、「さいしょのひと」と6人の姉妹たちの関係性を予想してみると、彼女たちは「さいしょのひと」から産み落とされた(分裂した)人物ではないでしょうか。
後述していますが、分裂することによって記憶が薄れるというリスクがあるようですので、もはや「さいしょのひと」は抜け殻同然の状態になっていることも考えられます。
このように考えると、ますます「さいしょのひと」の狙いが見えてきませんが、それは後半の「白塗り」された部分に記されていたのかもしれません。
ダイダイに記されていた内容【後半】
続いて、後半に書き記されていた「分裂後の私へ」に触れていきましょう。
ダイダイはりょくが使っていたケムリクサで、当然「私」が指し示すのはりょくであることが分かります。
分割後の私へ。これを見ているという事は何かトラブル?
記憶の葉を持っている私が1人いるはず。詳しくはその子に聞いて。大体解決すると思う。
無いと思うけど記憶の葉が機能していない場合、まずは何度か開くかしてみて。
分割後はケムリクサで動くことになるから、お腹は減らないけど水はちゃんととって。
あれ、文字って読めるよね?ここまでよめてるよね?読めない場合は共有すること。
さいご、念のためにだけど、私たちの目的は、(白塗り)
ごめん。ここについては忘れて。すきにいきてもらえるとうれしい。記憶の葉も。
ここでは様々な事実が垣間見えますが、1つずつ追っていくことにしましょう。
まずは全体を読んだことで分かるのは、りょくもまたりな同様に分裂することができたのだと推察することができます。
りくもわかばと話している中で、りく・りょく・りょうの3人はすでに死んだ者扱いにされているものの、それは分裂したものだったのでしょう。
これまで分裂はりな固有の能力かと思われましたが、おそらくはりつもりんも分裂することが可能かと思われます。
しかし分裂することには相応のリスクが存在する様子で、それが「記憶が薄れていく」ことにあり、「読めない子にも共有すること」という文脈から想像することができます。
ただ対策があるようで、それが「記憶の葉」のようです。
ケムリクサの一種なのか、それとも特別なアイテムなのかは分かりませんが、これは記憶を貯めこむことができるものなのでしょう。
そしてかなり気になる部分が2点あり、まずは「分割後はケムリクサで動くことになる」という内容に触れていくことにします。
りょくは分裂することが可能であることが確定的ですが、「ケムリクサで動くことになる」というのは、どういった意味なのでしょうか。
裏を返せば「ケムリクサがなくても生きていける」ということで、本体となるりょくはケムリクサ無しで行動ができているのか、となればわかばのように少量の水で生きていけるのかなど、様々な憶測が飛び交います。
「お腹は減らないけど」というメッセージを読む限りでも、本体と分裂体とでは構造が大きく異なることが分かり、ハッキリと区別が付けられていると予想できるでしょう。
となれば、わかばはりんたちの体内にケムリクサを認識していましたので、彼女たちもまた分裂体なのだと考えることができ、本体が別の場所に潜んでいるか死んでいるのかが窺えます。
そしてもう1つは白塗りされた部分で、ここには荒廃した世界におけるりんたちの役割について記されていたのかもしれません。
白塗りの後には、「すきにいきてもらえるとうれしい」と続いていることから、想像を絶する内容が書かれていたのは明らかでしょう。
その内容については全く予想だにしませんが、世界の存亡を賭けるほどのスケールかもしれませんし、それを分裂体にやらせるのも忍びないとして、本体が責任を持って遂行しようとしているのかもしれません。
トンネル内部で出会ったりくが本体なのかは分かりませんが、彼女とりょく・りょうの3人は少なくとも本体だけで、何か大きなことを成し遂げようとしているはずです。
そのために分裂体を使って死んだふりを演じ、本体はりんたちから隠れるようにしながら行動していると考えれば、どうしても再開できない理由や他言してはいけない理由になるでしょう。
ただりんたちのことを気がかりでいるのは間違いなく、常に彼女たちの行動を把握している様子も、第6話の内容から窺うことができます。
湖は琵琶湖で間違いないのか?
ここまで『ケムリクサ』の考察を進めてきましたが、トンネルの内部を進んでいくと、そこでりくと出会ったわかばでしたが、その場所は大阪・梅田の「泉の広場」に酷似していました。
その後もトンネル内部の様子が多々描かれていましたが、大阪メトロや大阪環状線といった風景を彷彿させる背景になっており、彼らのいた場所は間違いなく大阪だったと言えるでしょう。
また、第1話の舞台になっていたのも軍艦島ではないかという考察もあり、りんたちは西から東へと進んでいっていることが分かります。
前回の考察でも、湖とは琵琶湖を指していると書いていますが、第6話のラストシーンで深く霧が掛かっている様子を見ても、やはり琵琶湖なのかもしれませんね。
ただラストシーンだけでは、大樹のふもと一面に水があるのかどうかが分からず、あるのはりんたちと同じ体内にあるケムリクサくらいのもの。
そして琵琶湖でゴールになるのか、それともまた別の目的地を目指して旅を続けるのかなど、今後の展開が全く読めないものになってきています。
まとめ
ハッキリとしないことがあれば、明るみになってきたことなど、まだまだ『ケムリクサ』は視聴や考察の楽しみを与え続けてくれています。
今回の考察では長文になってしまったため、内容がまとまっていないかもしれません。
時間を置きながら少しずつ修正していこうと思いますので、気になる点などがあればコメント欄にでも報告してもらえると嬉しく思います。
そして物語は後半へと差し掛かりましたが、一行は水がある湖へと到着した様子。
ここから次の動きを見せるでしょうし、別行動で何かを遂行しているりく・りょく・りょうの3人の動向も気になるばかり。
次回もまた放送され次第、『ケムリクサ』の感想と考察をまとめていきますので、引き続きお付き合いいただけると幸いです。
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