積読が解消されない!だけど本を買い続けることには意味がある?

アニメが好きな人なら、大好きな作品の原作を購入して読むと思います。私もその一人で、ここ数年間でライトノベルをたくさん買うようになりました。

しかし仕事が忙しいこと、さらにはアニメ考察なんてものをはじめたために、ライトノベルを読む時間が滅法なくなるように。それでもライトノベルを購入し続けていますので、本棚には未読・未開封の作品がズラリと並んでいます。

いつか読まなければと思いつつも、仕事の関係で読む時間を確保することができなければ、他の作業をすることもあって、手に取ることができていません。気が付けばライトノベルが山のように積み上げられていく……いわゆる「積読」の状態になっています。

せっかく買ったのにもったいないと感じますが、いつか読むから問題ないと思う節も。ただ積読そのものは決して悪いことではないと論ずる人もいます。

今回は「積読」のお話について雑に書いていくとともに、これまでに買ったライトノベル作品を一部紹介。タイトルから好きなジャンルの傾向が分かるかと思いますので、気になる方はそちらもチェックしていただければと思います。

そもそも積読って何なの?

「積読」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

広辞苑など辞書に掲載されており、ネット上では度々目にすることができる言葉で、どうやら明治時代から誕生したとされています。

その意味をGoogle先生に質問してみると、以下のような答えが返ってきました。

本を購入し、「いつか読もう」と思ってはいるものの、まだ読まずに放置してある(積んである)状態、あるいはその本を意味する語。
「積んどく(積んでおく)」に掛けた表現である。

出典:weblio辞書

正確性は定かではないものの、ダジャレから生まれたと聞いて納得。今は本棚に収納されていますが、実際に購入された本は次々と山積みにされていました。

読まずに積まれていく本が次第に高くなっていくと、妙な嬉しさや喜びを感じることもあって、もはや購入することそのものが目的になっていた節もあります。

しかし買った以上は読まなければもったいない、そもそも読むために購入したものですから、時間を取ってゆっくりと読書に勤しむべきでしょう。

それでも仕事や付き合いなどで本を読む時間を取れません。最近では当サイトでアニメ考察を始めたものですから、本を読む気力というものすらなくなっている状態に。

例え中高生という年代であっても、部活やアルバイトの終わりに読もうと考えたところで、家に着く頃には疲れ果てているかもしれません。もちろん宿題の関係で時間を取れないこともあるでしょう。

積読は誰にでも起こりえる状態で、それは決して恥ずべきものではないかもしれません。読まないといけないという後ろめたい気持ちに駆られるのは誰だって同じです。

だからといって放置しておくわけにはいきませんので。買った以上はしっかりと読むべきで、時間をかけてでも少しずつ読み進めていくべきだと思います。

海外にも輸出された「Tsundoku」

積読について調べていたところ、面白い記事がありました。

イギリスの公共放送局であるBBCは2018年7月29日、「Tsundoku:本を買い、それを決して読まないということ」というタイトルの記事をウェブ上に公開したそうです。

内容は、積読の意味や由来を紹介するだけでなく、用例をいくつか取り上げていき、読者に対して「あなたもTsundokuをしているかもよ?」と問いかけているもの。

これに対して海外の声は以下のように嘆いていました。

・おぅ、まさしく私のことじゃないか……
・悲しいことに、私もTsundokuなのです
・Tsundokuだけど、この現象に名前があったとは!

なぜ英BBCがTsundokuを取り上げたのかといえば、実は2012年ごろからGoogle検索での回数が増えてきているそうです。そして2014年にはウィキペディアに英語版記事が立てられ、フランス・スペイン・アラビアなど、8言語版も登場しているとのこと。

しかしここで気になるのは、「積読」に対応する英語はないのかということですが、調べてみると近い意味があるようです。それが「Biblio(ビブリオ)」という本を意味する接頭辞で、英語では「Bibliomania」と表現。

ただBibliomaniaという言葉は蔵書狂と訳することができて、こちらは本のコレクションを作ろうという意思があります。対してTsundokuは結果的にコレクション化してしまうため、似て非なる言葉と言えるでしょう。

そのため「Tsunami(津波)」や「Karoshi(過労死)」のように、積読もそのまま英語として取り入れた日本語になっているようです。

それにしても面白いのが、積読は日本人が抱えている悩みではなく、世界共通だということ。そして愛読家は思いのほか多いという事実もあり、どこか親近感を覚えるのではないでしょうか。

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忌避される風潮にある積読

マンガやライトノベル、雑誌など、本を読む者であれば、積読はとても馴染み深い言葉です。電子書籍を買って読まない状態も積読と言えるそうで、いかなる時代でもこの言葉は消えることはないかもしれません。

ここまで積読の意味や海外でも紹介されたことをまとめましたが、「だから何?」と思うかもしれません。本を買ったなら早く読め、とイライラを募らせる人もひょっとしたらいるでしょう。

積読をしている当人も、「早く読まないといけない」といったように、山積みにされた本に対して負い目を感じているはず。私自身も本棚に視線をやっては、「いつ読むの、コレ……」と思いつつ、新しいライトノベルを購入し続けています。

積読=悪と認識されている傾向にありますが、ここからが本題になります。

山のように積み上げられた本たちですが、読まなければ買った意味がないと思うのが当然。しかし実は「買うこと」自体に意味があると語る人がいました。

読みきれるか心配して本を買うのをためらうとき、君は大きな損失をしている。買わない時点で読む選択肢は消えるのだし、その本に二度と出会えなくなるかもしれない。だからとりあえず買っておく。手元にあればいつでも読めるし、本は腐ったりしないのだから。

出典:“積読” は解消の必要なし! 東大教授に学ぶ、”積読” ほんとうの価値【STUDY HACKER】

また別の人は積読をポジティブに受け止めており、「まだ読んでいない本がある」ということは「多くを知りたいという知的欲求」を持っていることだと言います。

未開封の本が山積みされた状態を目にするだけで、「何かを知りたい」という知的欲求が刺激されるとも語り、決して積読は無意味なことではないことを説明していました。

私の積読はこうなっている

私はライトノベルを買い続けていますが、最新刊が出るたびに購入している作品は物語の続きが気になって買っています。一方で新しく買い始めた作品シリーズは、「もっと色々なことを知りたい」という興味で購入している部分があります。

最初の興味は『妹さえいればいい。』という作品で、ライトノベル作家の物語が描かれていました。そこからライトノベル業界のことを知りたいと思い、いわゆる「お仕事系」に関連した作品を集めています。

また『妹さえ』作中に登場する作家の渡航が気になりはじめ、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』を購入し、そこから青春ラブコメ作品の世界へとつながっていました。

ある日には電撃文庫を読んでいないなと感じて、タイトルやイラストからパッと見で購入した作品もあります。

こうやって「知りたい」と「興味がある」が数珠つなぎになって、私の積読が形成されています。そこには確かに知的欲求が存在していて、本棚を眺めるたびにライトノベル界などに思いを馳せるばかり。

そうした知的欲求が原動力になることもありますので、積読をポジティブに考えてみれば、それは決して無駄なことではないことが分かります。

それでも本を読むことが一番の財産

あたかも積読は正義であるかのように記述しましたが、そもそも本は読んでこそ価値のあるものです。

ライトノベルのタイトルや表紙イラスト、付属している帯を読むだけでは、作品のない世を理解することはできません。キャラクターの言動を知ることもできず、どういった感情を抱いているのかもわからずじまいのまま。

もちろんライトノベル以外にも言えることで、ファッション雑誌であればトレンドやワンポイントアドバイスを知ることもできず、ただ表紙に登場したモデルの表情やスタイルに見惚れるだけとなるでしょう。

ただ何度も言うように、積読は決して悪いことではありません。

しかし買った以上は読まなければ意味がないことに変わらず、読んでみて初めて自分の知識や財産とすることができます。

山のように積み上げられた本たちを見ると、どれから読めばいいのかと悩ましい問題に直面するでしょう。まずは気になった1冊を手にとって見るか、整理したうえで読むべき本を見つけ出すかをするといいかもしれません。

またこのタイミングで、意識的に本を読もうとする習慣を作っていきましょう。夜寝る前や通学・通勤の時でも構いませんし、私自身も枕元に読もうと思う本を置いて、これから1章ずつでも読んでいこうと考えています。

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私がここ最近で購入したライトノベル

ここで箸休めがてら、私がここ最近で購入したライトノベルを紹介します。

積読の話題を展開してきましたので、もちろん下記のライトノベルはいずれも手につけていません。そして、いつ読めるのかなぁと背表紙を眺め続けています。

また書評ではありませんが、それぞれ購入した理由やどこに魅力を感じたのかをまとめていますので、興味が湧いたら手に取ってみてください。そのままコメント欄やTwitterでおすすめのコメントをしてもらえると、読もうという気になると思います。

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない

ライトノベルのタイトルは長ったらしい名前ばかりで、正直あまり手に取ろうという気がしなかったというのが本音です。『青春ブタ野郎シリーズ』もまた然りで、本屋に行っても素通りを繰り返していました。

それにも関わらず購入したのは、『Just Because!』という作品と出会ったのがきっかけになっています。

同作品は鴨志田一と比村奇石という2人のクリエーターが手掛けたオリジナルアニメで、2017年10月から放送されました。

比村奇石の描くキャラクターが好きだったという理由からNetflixで見ましたが、ふたを開けてみると物語を食い入るように視聴。登場人物たちの心情が痛いほどに突き刺さったため、そこから鴨志田一という作家に興味を持ち始めます。

すると『青春ブタ野郎シリーズ』のアニメ化に伴って、書店では大々的にピックアップ。偶然が重なり合って、同作品を手に取った次第なのです。

そして読んでみると、やはり鴨志田一でした。思春期症候群と呼ばれる都市伝説が引き金になって、少年少女たちがそれぞれの気持と向かい合う様子は、読んでいて心を打たれてしまうばかり。

思春期を過ごす多感な子供たちの気持ちが良く描かれていて、時間を忘れて読んでいたのは良い思い出。そして古賀朋絵と梓川かえでの物語は思わず涙を流してしまい、とても印象深いエピソードです。

14歳とイラストレーター

この作品を購入するきっかけになったのは、『妹さえいればいい。』を読んだことが強く影響しています。前述しましたが、『妹さえ』からお仕事系の作品に強い興味を持つようになり、『14歳とイラストレーター』を見つけた次第です。

まだ1冊も読んでいませんが、あらすじが大きな決め手になりました。『妹さえ』ではライトノベル作家に焦点が置かれているに対して、『14歳とイラストレーター』では表紙イラストを手掛ける職にスポットが当てられています。

私自身、絶句するほどに絵心がないため、どういった世界になっているのかを知りたいと思い、手に取って購入する決意をしました。

また同作品のイラストを手掛けているのは溝口ケージで、『青春ブタ野郎シリーズ』でも同じく担当イラストとして活躍しています。今思えば『14歳とイラストレーター』を購入しなければ、『青春ブタ野郎シリーズ』を買っていなかったかもしれません。

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ひげを剃る。そして女子高生を拾う。

タイトルからして淫乱な響がありますが、決してそうではありません。

購入の決め手になったのは「このライトノベルがすごい!2019」で、ライトノベルでは少年少女の物語が圧倒的であるのに対して、同作品はサラリーマンと女子高生のストーリーが描かれています。

家出少女と26歳のサラリーマンの援助交際は、リアルでも見ることができる部分ではあるものの、どのような展開がされているのか。年の差のあるラブコメというものに触れたことがなかったのも大きく、2人の関係性や距離感も気になるばかり。

執筆時点で3巻まで発売されていましたが、迷わず全部購入したため、早く手につけて読まなければと感じている作品の一つです。

Hello,Hello and Hello

何やら第24回電撃小説大賞で金賞を受賞した作品と紹介されているものですから、これまで興味のある作品しか手に取らなかった自分が、「どんな物語を書いたんだい?ん?」と、生意気に上から目線で購入したものです。

もちろん購入前にはあらすじもチェックしましたが、私は切ない物語にめっぽう弱く、これも購入の決め手になったと言えるでしょう。

また表紙イラストにも惹かれてしまった部分がありますので、さすが金賞作品とだけあって、気合いを入れて世に送り出したとも感じました。

どんな恋の話が展開されているのかが楽しみで、「さすが電撃文庫の金賞作品」と思えるのか、はたまた別の感情や感想を持つかどうかが、今から楽しみなばかりです。

Hello Hello and Hello (電撃文庫)[本/雑誌] / 葉月文/〔著〕
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同棲から始まるオタク彼女の作りかた

購入しようとする考えはありませんでしたが、気が付けば手に取ってレジに並んでいたことを覚えています。そうさせたのは間違いなく、表紙イラストのせいでしょう。

平積みされていなければまず見つけることはなかったでしょうし、やっぱり表紙イラストやキャラクターデザインは偉大だなと感じるばかりです。

キャラクターの可愛さが大きな理由ではありますが、もう一つは帯に『冴えない彼女の育てかた』で馴染みの丸戸史明が推薦文を書いていたのも決め手になりました。

まんまと富士見ファンタジア文庫の目論見にハマった感は否めませんが、その気持ちを払しょくさせるほどの内容に期待したいというのが、今のところの気持ちになります。

とりあえずは読んでみなければ始まりませんので、じっくりと時間をかけながら読み進めていきたいと思います。

海辺の病院で彼女と話した幾つかのこと

最後は「このライトノベルがすごい!2019」内で、単行本・ノベルス部門第1位を獲得した『海辺の病院で彼女と話した幾つかのこと』。総合部門でも2位でしたので、どれだけ注目されているのかが窺えます。

正直なところ、文庫本サイズだからこそライトノベルを買い続けていますが、単行本・ノベルスのサイズになると、持ち運びが難しくなるのが難点。そのため、読むのであれば自宅に限られるかと思います。

この作品を手に取った理由ですが、タイトルに惹かれたというのが大きいでしょう。

「このライトノベルがすごい!」で取り上げられた効果も影響していますが、あとはイラストを眺めてみて、気が付けばレジに並んでいたと記憶しています。とはいえ、あらすじが気になる文面となっていましたので、ちゃんと一考してから買ったはず。

海辺の病院で語られる内容、それは謎の奇病に関するもので、仲間はほとんど死に絶えていったとのこと。いったい何が起きたんだと当然思いますが、どうやら他の大人が死んで子供が生き残り、何かの戦いに巻き込まれたとありました。

前述したようにサイズが気になったものの、家で読む分には問題と考えに至りました。たまには文庫本サイズ以外も読むことで、新しい発見があるかもしれませんから。

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まとめ

積読は決して悪いことではありませんが、だからと言って買い続けて読まずに放置することは良くないことです。本は読んでなんぼのものだからです。

何かの縁で本記事にたどり着いたかと思いますので、積読の意味を理解しつつも、読む時間を作って見てはいかがでしょうか?読み始めるとまた、本に対する興味が湧いてきて、新しい本と出会いたいと思うようになるはずです。

書いている私自身も、改めて本を読みたいと思いましたし、読まなければならないと感じました。しかし義務感に感じる必要はありません。

毎回区切りの良いところまで、調子がよかったら1冊丸々読み終えるなど、それぞれのペースで本を読んでいき、新しい知識や感性を手に入れてみてください。

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